岩政
このカテゴリーって特殊でして、もちろん、リーグ戦はあるんですが、最終的に何かが決まるのはトーナメントなんですよね。全社(全国社会人サッカー選手権大会)しかり、地決(全国地域サッカーチャンピオンズリーグ)しかり。そうなると、試合の組み方やチームの組み方をガラっと変える必要が出てくる。

リーグ戦だけであれば、段階を踏んでチームを作っていくことができるんですが、そうはいかないカテゴリーなんです。

で、これが非常に難しい。うちは隣にいるマサ(能登正人)のように軸となる選手を置きつつも比較的メンバーを変えながら挑み、最後の連戦のところで強みが発揮できればというイメージを描いていました。

その一方、チームの形というものが定まりにくかったなとも思っています。最後に5連戦が控えていたので、そこを見越してチームを作っていたと言えばそうなんですが…。

たしかに、初戦に対戦したチームのほうがよく走っていたし、戦っていたので負けて仕方がなかったと思っています。けど、あの試合は上手く切り抜けたかったですね。マサのコーナーキックから自分が決めて、あれで一つの勝ちパターンには入ることはできたので。最終的には、そこから先の我慢ができなかったわけですが、それまではある程度描いていた試合展開だったと思います。

なので、「そこから先を見たかったな」というのが正直なところです。

━━やはり、「残念」という気持ちが強く残ってるようですね。

岩政
ええ。ただ、複合的にチーム力などを考えれば、やはり、我々にはあの大会を勝ち抜ける力がなかったんだと思います。

今年はマサを含めてプロ組が加わり、彼らは毎日練習に参加できるという状況を作れましたけど、それ以外の社会人プレーヤーは日によって参加できないこともある。

そうすると、毎日来ている選手でチームを組めるわけではなくなるので、なかなかチームの中で凌ぎを削るような集団にはなりにくいんです。それが、最後にあと一歩が足りなかったことへと繋がったんじゃないかとも考えています。

もちろん、それを加味した上でチームを作ってきたつもりなんですが、やはり、「難しかったなぁ」という感覚はありましたね。