4大会ぶりの出場で日本と同組となったコロンビア。前項では不安要素ばかりをツラツラと述べてきたが、大会前には左翼ゲリラが彼らに激励のメッセージを送るなど16年ぶりに大舞台へ参加する代表に対する国民の期待は大きい。その展望はどうだろうか。
ファルカオの離脱は戦力的にも心理的にもショックは確かに大きく、怪我人もあり、 直前になって3バックを試すなど蓋を開けてみなければ分からない状態であることは確かだが逆にそれが一丸となる可能性も秘めている。メンバーのほとんどは国外組で、欧州で活躍するフレディ・モンテーロ、今年のリベルタドーレスで素晴らしい活躍をしたダルウィン・キンテーロ、シェルマン・カルデナスといった選手が落選するほど攻撃陣のレベルは高い。
イタリアで長友を何度も苦しめたクアドラードの個人能力は最も脅威で前を向かせたくない相手。左利きだが“コロンビアのリケルメ"とも言うべきハメス・ロドリゲスのアシスト能力は絶品で、今大会を機に更にブレイクする可能性がある。また、ハメスに少し似たタイプのフアン・キンテーロは昨年のU-20南米選手権の最優秀選手だ。
それでも個々のタレントの割に爆発力のあるチームでなく、タイプ的には日本が苦手なウルグアイなどと比べれば長丁場で力を発揮するだけに、対戦相手として考えた場合、巷で言うほど脅威を感じる必要はない。しかしペケルマンは間違いのない選択をする監督で大きな失敗は考え難いのも事実だ。ブラジルの気候はコロンビアにも近く、高地や熱帯地域でのパス回しにも慣れているだけに過去最高成績であるベスト16を超える可能性は十分にあるだろう。
日本としてはできればこのコロンビアと対戦する時点でグループ突破を決める、もしくはその可能性が高い状況に持ち込みたいところだ。
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