年代別の代表ではウーゴ・ロダジェガ(現フラム)が当時の絶対エースで、期待のFWの1人に過ぎなかったファルカオ。しかしポルト、アトレティコと欧州で爆発的にゴールを量産し世界屈指のストライカーへと成長すると、メッシ、カバーニ、イブラヒモヴィッチらと比較されるほどの存在となり代表でも瞬く間にエースへ上り詰める。
アルゼンチン人のペケルマン監督は母国のU-20代表を率いて3度ワールドユースを制すなどアルゼンチンの育成に多大な影響を与えた名将。彼によって育てられたリケルメ、アイマールらは“ペケルマンボーイズ”と呼ばれた。A代表監督を務めた2006年にはその集大成として臨み、ベスト8で敗退したもののセルビア戦での愛弟子リケルメを中心とした鮮やかなパスワークからの美しいゴールは歴代最高レベルの評価を受けている。
南米予選の開幕から僅か3ヶ月で解任された前任者の後を受け、予選途中の2012年1月に就任したペケルマン監督はファルカオを軸に、対戦相手や状況に応じて手駒を交互に使いながら、若手、中堅、ベテランを上手く融合。バランス感覚に優れた安定感のあるチームを作り上げる。そしてファルカオはチーム最多9ゴールを記録。コロンビアは出場国中最少13失点でペケルマン体制となって以降はホーム無敗を貫き、予選3位で4大会ぶりのワールドカップ出場を決めた。