溶連菌の脅威

───溶連菌感染症は重症化した場合、命の危険があると聞きます。

そうですね。その後、インフルとコロナの検査は簡単にしていただいて両方ともいました。溶連菌の検査は救急では出来なかったので翌日になりました。けれど「勇気を持って救急車を呼んだ判断はよかったと思うよ」とお医者さんからも言ってもらったので、運良く重症化せずに済んだかなと思いますね。

A群溶血性レンサ球菌

───重症化した際は手足の壊死など、競技生活にも影響を及ぼしかねない症状が発生することもあります。そういった点への恐怖感はありましたか。

逆に私は溶連菌について全然知らなくて、『人食いバクテリア』(溶連菌感染症の一つである劇症型溶血性レンサ球菌感染症の通称)が流行っていることは北朝鮮戦が中止になった理由の一つとして知っていました。けれど、それが溶連菌の劇症化したものだというのは全然知らなかったです。

すぐに競技生活に影響するというよりは、体調がずっと悪くて、(アスリートなので)トレーニングが出来なかったこと、ずっと寝ていたこと、動いてないことの心配が勝っていたという感じですね。

───リーグでは連敗という苦しいチーム状況での感染でした。もどかしい気持ちはありましたか。

僕は去年ベストセブンを受賞させてもらって、リーグでも活躍できていたという自負はあるんですけど、連敗している中、今年から僕は10番を背負いゲームキャプテンを中心選手として任せていただき、自分なりにすごい責任を感じている中で延べ2週間トレーニングできなかったんですよね。

シーズンの中で2週間トレーニングできないことがかなり大きかった。こんなに動かなかったことは本当にいつぶりだったかな…。これで復帰できるのかという不安感もありました。次も強い相手で、自分の中でなかなか整理のつかなかった期間がありました。

ただもうどうしようもないことなので、まずは治そうという気持ちに向いていましたけど、競技の心配はもちろんありました。