後悔はない

今季は八戸でリーグ戦出場ゼロ試合と苦しい時期を過ごした。契約満了を言い渡されて、JPFAトライアウトに参加する運びとなった。

「(トライアウトを受ける怖さは)ありました。正直なんというか、フラッシュバックするのかなと思ったんですけど、意外と楽しめました。だからそれこそゲームが始まる前に、『僕は前回2分ぐらいにケガしたんで。みんなケガなくいきましょう』と言って始めたので(笑)。『3分持ちましょう』みたいな感じで他の選手も言ってくれて。逆にそういう感じでみんなもノッてくれたからチーム全体となって勝てたし、僕もできた」と強い気持ちでトラウマを克服するように躍動した。

あのアクシデントは人生を変える経験だったかもしれない。ただ相澤に後悔という文字は脳裏にない。

「後悔はないですね。もともと自分のキャッチミスから始まりました。そこで自分の技術が足りなかったからなったと自分でも分かっている。逆にそこに拘るきっかけにもなったというか、いまこうしてサッカーができている。そういう後に生かせる状態にまで持ってこれた。いまとなって後悔はないです」と言葉に力を込めた。

このトライアウトでは力むことなく、のびのびとしたプレーを終始披露した。どこか腫れ物が落ちたような顔立ちが印象的だった。

トライアウトを終えた相澤は「試合に出られなくて満了にはなったんですけど、1年間で積み上げてきたことに対して僕は自信を持っています。トライアウトでもどこかチームが拾ってくれるだろうといまでも思っています。

もちろん上でやりたい気持ちはあるし、上でできる自信もある。上にチャレンジして自分の力がどれだけ通用するのかを見てみたい。カテゴリーを落としてプレーしたとしても、上には戻ってきたいです。これからどこへ行ってもやれる自信があるのでサッカー続けようと思っています」と充実した表情をのぞかせた。

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大きなアクシデントを見舞われたが、強い気持ちでトラウマを克服した相澤は前回のトライアウトよりも一回り大きくなって成長した姿を見せた。今後どのようなキャリアを歩むのか。恐怖を乗り越えた守護神の動向を追っていきたい。

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