日本プロサッカー選手会(JPFA)が主催する「JPFAトライアウト」が今月12、13日に開催された。今季契約満了を言い渡されたJリーガー(元Jリーガーも含め)たちがピッチ上でスカウトたちにアピールした。
今季J3のFC琉球契約満了のMF清武功暉(32)は12日に参加し、25分間の11対11のゲームで卓越したボールコントロールや視野の広さを見せた。
時折険しい表情を浮かべながらも、鋭いパスやコントロール技術を見せてピッチ上でアクセントとなった清武。だが優れた技術、広い視野、戦術理解能力を持つ清武でも、即席チームでのプレーに苦しむ場面もあった。連係面、パスのタイミングなど一流のパサーでも即席チームであれば、味方に合わせてのプレーは困難を極める。
「前半は前での起点作りや、最後のスルーパスなど、積極的に狙えていた。そこは自分の特長を見てもらえた一つかなと思います。即席のチームであまり自分のいいところが出せたかなという点は難しいところでしたけど…。しっかりケガもなく動けているところはアピールできた。そこは良かったかな」と難しさと収穫を口にした。
これまでJ1通算14試合、J2通算223試合54得点と長きに渡ってJリーグで活躍してきた。兄の元日本代表MF弘嗣(セレッソ大阪)を彷彿(ほうふつ)とさせるパスセンス、ボールコントロールで多くの観客を沸かせてきた。
だが今季リーグ戦は出場20試合の内10試合先発で2得点と物足りない結果に終わってしまった。清武は「なかなか監督も2回代わってうまくいかないシーズンでしたけど、最後はジョンソン(金鍾成監督)さんになっていい形で終わる形が多かったんじゃないかと思います」と振り返った。時折見せるセンスあふれるプレーでチームの攻撃をけん引するシーンもあったが、契約満了を通告された。