手厚い援助で作られる『ブラッターへの借り』
FIFAは主張する。1998年にスタートしたゴール・デヴェロップメント・プログラムは、世界中の加盟協会のために700以上の設備、主にその本部を造ってきたと。それはブラッターが権力を握った時から始まった。
それは”重要なフットボールプロジェクト”に提供された。ピッチ、テクニカルセンター、ユースアカデミー、そしてIT技術。
公式にはそこにしがらみはない。しかし、多くの人々はその借りを返さなければいけないと感じている。
例え、それが『ブラッターを無期限に信任する』という手段であるとしてもだ。
ザンビアサッカー協会の前会長、シマター・シマター氏は言う。
『人々は、良いことをしている者ならだれでも支持をする傾向がある。
麻薬密売で儲けた金を使っているパブロ・エスコバル(コロンビアの麻薬王)から、人々は家を受け取るのだ。
残念なことに――ゴール・デヴェロップメント・プログラムも、そうであった。
私は、それが組織としてのプロジェクトならば問題なかったと思うのだ。しかし、それは特定の誰か――すなわち、ゼップ・ブラッターを支持するものと見做される。
それは彼に利点を与え、他の者には不利になる。例え彼らに違う考えがあるとしてもね。
そういった感覚で、彼は一定の票を得てきた。誰もが ”違う人が来れば、ゴール・デヴェロップメント・プログラムはなくなってしまう” と思っているのだよ』
FIFAの公式サイト、そのゴールページにおけるザンビアの項目には、以下のようなプラカードを持つ現地人の傍に立っているブラッターの写真を含んでいる。
『ゼップ・ブラッター。アフリカの問題に注意してくれるただ一人の男』