いよいよ明日、2015シーズンのJ1が、明後日にはJ2が開幕する。

今年は2ステージ制へ移行し注目を集めるが、例年と比べ外国人が豪華だ。昨年までのフォルラン、カカウらに加え、今年はボスロイド、オビナら世界的な知名度もある選手が日本でプレーする。なかでも最も注目を集めているのが、元U-17ブラジル代表のエースで、年代別セレソンで10番を付けた経験もあるアデミウソンだろう。

アデミウソン(Ademilson Braga Bispo Júnior)は1994年1月9日生まれの現在21歳。2005年からブラジル屈指の名門サンパウロに所属し幼少期からその過酷な生存競争を勝ち抜いてきた正真正銘のエリートプレーヤーだ。

彼が脚光を浴びたのは何といっても2011年のU-17W杯だろう。ブラジルの中心はサンパウロの同級生“神童"ルーカス・ピアゾンと、アドリアンだったが、エースナンバー9番を与えられたアデミウソンは“94ジャパン"と言われ快進撃を見せていた日本代表との準々決勝でも得点を決め、大会3位となる5ゴールを記録した。

また、2013年に行われたU-20南米選手権では実に34年ぶりに本大会出場を逃す屈辱を味わったが、その後もユース代表の常連として、2013,2014年には王国の誉れある10番を背負い、仏のトゥーロン国際大会に出場。2014年大会では3ゴールを記録し、ブラジルの優勝に大きく貢献した。

現在もリオ五輪の候補であり、華々しい経歴だけ眺めていても期待が高まるが、ユース代表時代からアデミウソンを見てきた筆者が、Jリーグでの成功の可能性について推考してみたいと思う。

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