Jリーグナンバーワンのゴールキーパーへ
千葉はJ1復帰に向けて佳境を迎えている。
第31節を終えた時点で3位となっており、予断を許さない状況が続く。また、ポジション争いの観点では若原が復帰。スアレスとしても正守護神の座は安泰ではないだろう。
強力なライバルたちが控える中、スアレスは「ゴールキーパーファミリー」と呼ぶGK陣の存在が刺激になっていると明かした。
「僕たちゴールキーパーファミリーは、すごく強い絆(きずな)で結ばれています。同時に非常に高い競争意識を持ってポジション争いをしているんです。 僕はゴールキーパーコーチをはじめ、周りにいる仲間によって支えられています。 彼らと切磋琢磨することで自分の能力がより一層引き上げられますし、本当に日々感謝をしています。
ただ、ゴールキーパーは1枠しかないので、みんなが全力でやっている姿を見ると、『おっと、やばいぞ』となるんです。 100パーセントの準備しなければ、すぐに(先発から)落とされるという危機感を持って練習しています」
地獄のような無所属期間を乗り越えたからこそ、日々のトレーニングに全身全霊で臨んでいる。
来日した当初は日本人の練習量に衝撃を受けたと話すが、いまではその必要性を実感。強力なライバルたちとのスタメン争いに勝利し、これからもスタメンの座を守り続けようと、さらなるレベルアップに努めている。
「常にプラスアルファのことをしなければいけないと思います。例えば自主練習をもっとするとか、ジムでトレーニングですよね。ただ、自分はポジション争いをしているので、『具体的にここを良くしなければいけない』とここで教えてしまうと、それを見たライバルたちにも知られてしまうから、胸の内に秘めておくよ」と笑った。
ゴール前で放つ威厳とは対照的に、ピッチ外では明るいキャラクターでチームメイトたちから好かれるスアレス。ピンチを防ぐスーパーセーブでサポーターの心をガッチリとつかみ、J1復帰へのキーマンと期待される背番号19が見据える先は日本の頂点だ。
スアレスは虎視眈々と準備を進めている。
「まず、ジェフと一緒にJ1へ戻ることが一つ目の目標です。 そしてもっと個人的なところでは、日本でナンバーワンのゴールキーパーになりたい。 やっぱり自分がプレーをしている国で、ナンバーワンを目指さないといけないと思っています」
J2のトンネルに迷い込んだ千葉に現れた守護神は、J1復帰を見据えている。
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「J1に上がるとしたら今年だと思います。結果の世界なので約束はできませんが、僕たちがやっていることを一日、一日積み上げていけば、J1に上がれると確信しています」と力強い予言を残したスアレスが、日本一の守護神として千葉をJ1へと導く。
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