「上田綺世の穴埋め」が今オフの最優先課題
タイトル獲得に向けて、まず着手したいのは「外国籍選手を中心とした補強」だ。特にフォワードは、得点源だった上田綺世の穴埋めがいまだ完璧にできていない。来季も<4-4-2>で戦う場合、鈴木優磨の相棒探しは急務だ。
上田移籍後に獲得したエレケは、怪我もあり約1年半でリーグ戦6試合出場・1ゴールとノーインパクトのまま退団が決まった。献身的な守備も光った垣田裕暉、序盤戦に躍動した知念慶、最終盤に出番を得た師岡柊生もいるが、ここはふた桁得点が期待できる外国籍ストライカーを獲得したい。
理想は攻守に働くことができ、ゴールはもちろんチームのためにプレーできる“鹿島らしい”点取り屋だ。かつて在籍し、2007シーズンからのリーグ三連覇に大きく貢献したマルキーニョスのようなストライカーを迎え入れたいところ。
今季リーグ戦13得点をマークした湘南ベルマーレ・大橋祐紀の獲得に動いているようだが、仮に獲得できたとしても、外国籍FWは必ず補強したい。いずれにせよ、上田の穴埋めは今オフの最優先課題だ。
また、ディエゴ・ピトゥカの退団が決定済み(古巣のサントスFCへ完全移籍)のボランチも、重要な補強ポイントとなる。
ボランチは9月に柴崎岳が復帰しており、コンディションが整うであろう来季はピトゥカの穴を埋めてくれるはずだ。しかし、日本代表での飛躍も期待される佐野海舟は海外移籍が十分考えられるだけに、やはり補強しておきたい。
理想は攻守に計算が立ち、“心臓”として存在感を示せるタイプ。イメージとしては、かつて在籍したレオ・シルバだ。もちろん、ピトゥカやレオ・シルバに匹敵する選手を獲得するのは難しいかもしれないが、フロントの働きに期待したい。
加えて、試合の流れを変えられるサイドアタッカーも補強すべきセクションだ。松村優太をスタメン起用した場合、現状ではジョーカータイプのアタッカーがベンチに不在となっている。ベンチワークの選択肢を増やす意味でも、スーパーサブの存在は重要だ。
藤井智也、または(残留すれば)荒木遼太郎にジョーカー役を期待したいところだが、外国籍選手を獲得するのも手だ。かつて在籍した選手で言えば、レアンドロやカイオのような“一発の怖さ”があるプレーヤーが望ましい。
スーパーサブ起用を前提とすれば、守備には目をつむり、攻撃に特化したタイプをターゲットにしても面白いだろう。