近年のサッカー界でトップに君臨してきたリオネル・メッシとクリスティアーノ・ロナウドは、キャリアの晩年に差し掛かってきた。

ここでは、『FourFourTwo』による「史上最高のサッカー選手TOP100」の上位10人を見てみよう。

10位 ジョージ・ベスト

ベストの類まれな天賦の才は、彼を最も象徴的でエンターテインメント性の高い選手にしただけでなく、ブリテン諸島史上の最高の選手にもした。

「もし俺がブサイクだったら、ペレなんて聞いたこともなかっただろう」。それは言い過ぎかもしれないが、その能力の高さにもかかわらず、女好きの性格がそれ以上の成功を妨げていたことを自ら認めていたのだ。

ベストがバロンドールを勝ち取ったのは22歳だった1968年のこと。スピード、自信、テクニック、バランス、創造性が完璧に調和していた彼は、ユナイテッドの「三位一体」の他の2人(ボビー・チャールトンとデニス・ロー)に続いて栄誉に輝いた。

そんな彼がユナイテッドでデビューしたは1963年。ウルヴスファンだったベルファストの少年は、小さすぎることを理由に地元クラブから拒絶された。だが、すぐさま英国サッカー界で旋風を巻き起こしたため、それは素晴らしい決断ではなかった。

本人がクラブでのベストパフォーマンスとしてあげたのは、1966年のヨーロピアンカップでのベンフィカ戦。「12分で2ゴールを決めた」彼を、ポルトガルメディアは“5人目のビートルズ”と呼んだ。

2年後の決勝戦ではベンフィカ相手にゴールを奪い、ユナイテッドに優勝をもたらした。53試合で32ゴールを決めて、バロンドールだけでなく、史上最年少でFWA Footballer of the Yearも受賞した。

5年連続でユナイテッドのチーム内得点王になると、1970年のFAカップでは記録的なダブルハットトリックを達成。だが、ピッチ外の気晴らしが影響を及ぼし始めると、彼を中心としたチームは低迷する。

27歳でユナイテッドを去ると、その後は、多くのクラブを渡り歩いた。

「フットボールを裏ページから1ページ目に持ってきたのは自分だ」と自らのキャリアを振り返ったベストは、両方を支配するスター性があった。