対ベネズエラ (攻撃)

ベネズエラが敷く4-1-4-1のブロックに対し、日本は2-4-3-1のような陣形でビルドアップを進めた。

日本の3列目に対してベネズエラは4人がマンツーマン気味に付いて、同数でマークを噛み合わせようとする。ここで登場するのが新10番の中島だ。

ウルグアイ戦でもやっていた形ではあるが、彼は味方の左サイドバックの内側に降りてきてボールをもらい、前進していく形を好む。 これによって3列目のラインで5対4の数的優位が生まれてマークもずれるし、もしも降りる中島にベネズエラの右サイドバックが付いていたらそこが空くのでサイドに流れる大迫を使えばいい。

さらに中島は、ボールを持てば易々とロストすることはまずない。付いてきたマーカーを簡単にかわし、日本の攻撃に厚みを加えることができる。

さらにもう一つのアクセントになったのが、相手のアンカーポジションを務めたリンコンの両脇だ。守備時にベネズエラの3列目を一人で担当していた彼の横のスペースは広大で、そこに南野や大迫が降りてくると吉田らが正確なフィードでボールを預ける。柴崎のパスコースを作る動きも見事であった。

リンコンが自力で降りる選手に付いて行ってインターセプトする場面も見られたが、パスが通った回数の方が多かったのではないだろうか。 これで一気にベネズエラの選手5人を通り越せるので、日本にとっては有効な攻撃手段となっていた。

また、押し込んだ状態から奪われてカウンターを受けそうになっても中央で守備用のポジショニングを取った遠藤がしっかり回収。リスクマネジメントもできていた。