――いずれにせよ、コロンビアはどちらかと言えば、カウンターを狙うよりは自分たちで攻撃を仕掛けるタイプなのでしょうか。

基本的にはそうだと思います。

ですが「相手の力量やシチュエーションによってカウンター重視にシフトするチーム」と評するほうが適切かもしれません。

前から積極的にボールを追いまわすことはないですが、ボールを奪うエリアを高めに設定する戦術はこれまで度々見られました。

フランスとの強化試合では二点ビハインドから三点を奪って逆転しましたが、そのきっかけを作ったのも積極的な守備からでしたしね。

ただ、ハメスやファルカオを守備に奔走させるわけにはいかないので、そのようなサッカーを行ったとしても限定的でしょう。

それよりも前述のイスキエルドだったり、かつて「コロンビアのメッシ」とも呼ばれた、フアン・フェルナンド・キンテーロのような流れを変える選手の交代カードを切って、なるべく自分たちが主導権を握る戦い方に持ち込みたいはずです。

――そのキンテーロは注目されている選手の一人ですね。

前回大会にも参加していましたが、その才能を見込まれて移籍したポルトではレギュラーポジションを掴めず、その後はレンタル生活。今季加入したリーベル・プレートで“それなりに”存在感を見せて、今回も代表に呼ばれた感じですが、実力は間違いなく高いです。

独特なリズムを持っていますし、ボールタッチを一つ見るだけで「違い」を感じさせるタレントで、想像力やキックの精度はハメスと遜色がありません。

彼が入ると、コーナーキックも任せられます。

これで決定力の高いハメスがゴール前に入れるので、彼の得点力を活かすことが可能になります。

スタートから彼を起用するには少々リスクがありますが、出場機会は必ず訪れるであろう選手なので、登場した際には是非注目して欲しいですね。


グループリーグにおいて、日本にとって最大の強敵になるであろうコロンビア。

今回はカレン氏の分析を元に攻撃面に焦点を当ててみたが、そのイメージは湧いただろうか。

そして気になるのは「コロンビア攻略法」だが、その質問に対してカレン氏は「いくつかあります!」と豪語。

次回は「日本がどのように戦うべきか」をテーマにして話を展開させたいと思う。

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