9位 エディ・ハウ(ボーンマス)
プレミアリーグ昇格初年度で残留を果たすことに成功したボーンマス。エディ・ハウの手腕は高く評価されており、英国人指揮官として最も将来を期待されている1人だ。
より大きなクラブへのステップアップが盛んに報じられているが、ハウ本人はボーンマスに強い結びつきを持っている。なぜなら彼はボーンマスの下部組織出身で、プロデビューを果たしたのもボーンマス。ポーツマスやスウィンドン・タウンへの移籍経験もあるが、現役時代のほとんどがボーンマスに所属していたからだ。
指揮官としても2007年の現役引退から1年後にボーンマスの指揮官に就任しており、2011年の1月に3年半の契約でバーンリーに移るも、個人的な理由で翌年の10月に退団。直後にボーンマス復帰と、もはや代名詞的存在なのだ。
ボーンマスが描く目標、それはおそらくクラブをプレミアリーグ常連クラブまで引き上げることだろう。そのためにクラブを愛するハウの存在が欠かせないはずだ。
8位 ロナルト・クーマン(サウサンプトン)
現役時代はオランダ3強のアヤックス、PSV、フェイエノールトでプレーしたこともあり、オランダ人として固定のクラブのイメージが湧きにくいクーマン。最もプレーしたクラブがバルセロナであることもそれに拍車をかけているはずだ。
そんな彼は指導者キャリアも非常に多岐にわたっている。現在のサウサンプトンですでに8クラブ目であり、上記オランダ3強は末に指揮済み。非常に彼らしいといえるだろう。
もちろん、多くのクラブを渡り歩くということは、なかなか固定のクラブで大きな成果を残せていないことを意味する。特にバレンシア時代の失敗は尾を引いており、クーマンの指揮や人心掌握術を疑問視する声も多い。バルセロナの指揮を取ることに対する憧れを公言して止まないが、今はサウサンプトンで飛躍の機会を待っているところと言えるだろう。
2014年、クーマンはトッテナムの指揮官に転身したマウリシオ・ポチェッティーノのチームを引き継ぐ。そして、2014-15シーズンは7位、2015-16シーズンは6位と徐々に成果をあげている。
資金力に長けたメガクラブによる争いが続くプレミアリーグだが、今シーズンを制覇したのはレスターであり可能性がゼロではないことが立証された。自らの夢であるバルセロナにたどり着くため、さらなる高みを目指す必要があるだろう。