語り継がれる奇跡の残留
ブンデスリーガ2012-13シーズン最終節に一つのミラクルが起きた。ホッフェンハイムは残留争いの渦中にあり、最終節の相手に勝利する以外に降格を避ける方法がなかった。
最終節の相手はチャンピオンズリーグ決勝に進出していたボルシア・ドルトムント、この当時、公式戦11連勝(リーグ戦5連勝)と破竹の勢いを示し、ホッフェンハイムとの勝ち点差は33であった。なおかつ、直近の対戦成績は3敗3分でドルトムントのホーム開催であったため、ホッフェンハイムの降格は確実視されていた。
試合開始5分でドルトムントのエース、ロベルト・レヴァンドフスキに先制ゴールを奪われて万事休すと思われたが、ゲームは終わらなかった。
ホッフェンハイムは77分にPKを獲得、セヤド・サリホヴィッチがゴール右隅に突き刺した。80分には、ドルトムントのGKロマン・ヴァイデンフェラーがチャンス阻止によるレッドカードとPKを献上、交代枠を使い切っていたためグロスクロイツがゴールマウスを守った。このチャンスに、再びサリホヴィッチがPKを真ん中に蹴り込んで勝ち越しに成功。試合終了までドルトムントの猛攻を凌いだホッフェンハイムは、奇跡的な勝利を掴んだ。
8勝7分19敗勝ち点31で16位となったホッフェンハイム、17位フォルトゥナ・デュッセルドルフとの勝ち点差は僅か1であった。
その後、カイザースラウテルンとの入れ替え戦も3-1、2-1と勝利し、見事残留を達成した。