この後の試合で築舘監督はハーフタイムでチームを離れることになった。
記事によれば、監督とブータン代表のチームマネージャーを務めていたヒシェイ・ツェリング氏と長い間確執を抱えていたという。
「範男は、ブータンの基礎やコンディショニングの部分を非難しており、ヒシェイは彼のビジョン、戦術、戦略の欠如を批判していた。
ヒシェイは範男が若いアマチュアの選手達を軽視し、しばしば違うポジションでのプレーを強いることを指摘していた」
そして迎えたモルディブ戦では前半のうちに3失点を喫し、絶体絶命の状況に。しかし後半には大きく流れが変わり、驚きを与えていたという。
「最初は変化に気付かなかった。
チームは後半のキックオフのために出てきた。ブータンは生命の兆候を示した。
後半の10分が経ったころ、ジャーナリストの一人が変化に気付いた。
『コーチはどこだ?』
我々は築舘範男を探したが、その姿はどこにもなかった。認めなければならないのは、何も注意を払っていなかったことだ。私は答えた。
『彼は前半にはいたの?』
彼は『確かにいた』と答えた」