代表での立場は「申し子」にはほど遠い
なお、日本のメディアで「ハリルホジッチの申し子」と書かれていることに少し違和感を感じている。
確かに、当時のアルジェリア代表監督であったヴァヒド・ハリルホジッチが、2012年末にベルフォディルの招集を決断したと言われている。これが「申し子」と呼ばれている理由だろう。
しかし実際のところは、ベルフォディルがアルジェリア代表で重要な存在であったことはこれまでただの一度もない。
FIFAからの許可が下りても招集されたりされなかったりが続き、起用されてもスタメンではまず使われていない微妙な存在である。試合を継続的に見ている方なら周知のことだろうが、活躍したこともほとんどない。
もちろん、ポジションが被るイスラム・スリマニ(スポルティング・リスボン)の台頭と時期が被ってしまったということも大いに影響しているのだろうが……
Reports suggesting Islam Slimani could be the man Spurs are after to boost their strike force in the summer. pic.twitter.com/ahAtWmjs2j
— Football Central (@FootballCentral) 2015, 2月 24
(スポルティングで田中順也のライバルとなっているスリマニ)
結局のところ、好調の時に彼を招集したはいいものの、FIFAやベルフォディルの判断を待っている間に状況が一変し、ずっと当落線上を彷徨っているという立場だ。
むしろ、協会主導で引っ張ってきたものの、ハリルホジッチ監督にとっては今ひとつ使いにくい存在だったという解釈の方がピッタリくる気もしている。