先月お届けしたJ2編同様、リーグ公式の「収容人数」と実際の最大収容人数にやや乖離があるため外したスタジアム収容率に代わり、アウェイ動員の平均を紹介。

これを見れば一目瞭然。2014シーズン、J1のクラブにとって営業面で一番ありがたかった対戦相手のチームは、セレッソ大阪である。

「セレ女」という言葉に代表されるブーム的な人気に加え、2010年の南アフリカW杯でMVPに輝いたウルグアイ代表FW、ディエゴ・フォルランをオフシーズンに獲得。W杯イヤーということもあって開幕前の話題を独占した。その後についての詳細は新ユニフォーム記事などでも触れたため割愛するが、チームは残念ながら17位で降格。今年は6シーズンぶりのJ2を戦う。

こうした結果に終わったこともあり、フォルラン獲得に関しては功罪の“罪”の部分が取り上げられることが多い。実際、既に柿谷曜一朗という選手を擁していたチームにとって、フォルラン加入はマイナスになった部分が大きかったように思う。

ただ一方で、全体の平均入場者数が17,240人というJ1において、C大阪がアウェイで平均23,782人を動員した事実は決して小さくない。C大阪が4位に入った前季にアウェイで記録した動員数は平均18,995人であり、そこから実に25%のアップ。だからこそJ1は2014シーズン、無観客試合や雪による延期という不測の事態が発生しながら、0.1%と言えど全体でプラスという成果を残せたのだ。

J2降格が決まって以降、フォルランの発言を巡る騒動など負の面ばかりが改めて取沙汰されているが、2014シーズンのJリーグにおけるC大阪の貢献度は一定の評価が与えられてしかるべきである。

簡単にだが最後、J1復帰初年度ながら三冠という偉業を成し遂げたガンバ大阪について。

長谷川健太監督率いるチームは、前季のJ2における「ガンバ特需」と同様J1においてもアウェイ動員力で強さを見せた。ホームでの14,749人という平均入場者数はJ1での過去8シーズン(2005年~2012年)で最も少ないが、今年秋には同じ万博記念公園内に4万人収容のサッカー専用スタジアムが完成予定。新スタジアムの“こけら落とし”が年内に行われるようであれば今季の動員にもプラスに作用するに違いない。

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