Aマッチデーが開かれている週ということもあり、一息ついた2014-15シーズンのプレミアリーグ。

今季序盤の印象といえば、「伏兵の快進撃」という言葉に尽きる。アーセナルが6位、マンチェスター・ユナイテッドが7位と低迷する中でサウサンプトンをはじめとしたチームがCL圏内に入っている。イタリア代表に選出されたFWグラツィアーノ・ペッレ(サウサンプトン)などにも焦点があたっているが、光は浴びずともチームを支えているのがボランチ達だ。今回は、編集部がおススメするプレミアリーグで今季活躍する5人のボランチたちを紹介する。


■ヴィクター・ワニャマ(サウサンプトン=2位)

ケニア代表MF。兄マクドナルド・マリガ、父ノアなどもサッカー選手という国を代表するサッカー一族。セルティック時代に91試合に出場バルセロナを2-1で破った時には守備だけでなく1ゴールをあげ特に賞賛された。

1400万ユーロ(約18億円)で昨年夏にサウサンプトン入り。この金額はセルティック史上最も高額な売却移籍金だったという。昨シーズンは控えの1番手的な扱いだったが、今シーズンはプレミアの水にもすっかり慣れここまでレギュラーで出場し3ゴールをあげている。フィジカル能力が高くタックル、空中戦の強さは申し分ないが守備だけでなくドリブルで持ち上がったりミドルシュートを狙っていくこともできる。

なお、ケニア人として初めてプレミアリーグでゴールしたワニャマ。プレミアリーグのスコアラーはこれで91ヵ国目である。


■モルガン・シュナイデルリン(サウサンプトン=2位)

上述のワニャマとチームメイトで中盤でコンビを組むのがシュナイデルリンだ。アーセナルのヴェンゲル監督同様、フランスのアルザス地方出身でそのためにフランス語というよりはドイツ語ぽい発音をするフランス代表MFは、元々は長身ながら非常に足元の技術に優れるレジスタだった。

サウサンプトンでレギュラーを奪取するとタックルや空中戦、インターセプトなど守備面のスタッツも素晴らしく、守備をしてからきっちり繋ぐ選手へと変貌した。今季のパス成功率はここまで実に89%を記録している。


【次ページ】元バルサの実力者に期待の若手も