現地時間3日、バルセロナはかねてより報道されていたスタジアム改築案の詳細を記者会見で発表した。

スペインで続々と発表されるスタジアム改修計画。先日はレアル・マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長がサンティアゴ・ベルナベウの改築計画を発表し、最先端の技術を備えたドーム型への移行を宣言しており、今回また新たな改築案が発表された形である。

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出典:Official FC Barcelona Web Site

今回のプロジェクト名は『Espai Barça』。先日会長職を辞したサンドロ・ロセイ前会長が進めてきたカンプ・ノウ周辺一体のイノベーションプロジェクトで、カンプ・ノウの改築もこの一環である。

今回の改築案では様々な機能の拡張および整備が取り入れられているが、その目玉となるのがキャパシティの拡張。現在の9万9354人からおよそ5000人増加させた10万5035人を動員できるものになり、世界最大クラスのスタジアムヘ変貌を遂げる。

改修にかかるコストは4億2000万ユーロ(およそ705億8000万円)。サンティアゴ・ベルナベウの予算が4億ユーロであることを考えると、改修の規模自体は同等のものであると推測できる。

カンプ・ノウは3つの層から成り立つスタジアムである。今回の工事では1階席を全面的に改築し、より傾斜をつけ試合を見やすい構造に建て直す。2階席も同様に一部を改修し、スタジアムの上部には屋根も設置するという。

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出典:Official FC Barcelona Web Site

これらの工事により、観客席の幅はより広くなり、1人あたり最低でも120cmの籍幅(おそらく前後のスペースのこと)が確保される模様。スタジアム内部の延べ床面積は現在の4万m²から10万4000m²へと増大し、小さな子供やお年寄りでも気軽に足を運べるスタジアムになりそうだ。

工事は2017年よりスタートされ、段階を追って完成に近づく。スタジアムでは順次工事が行われる予定だが、試合の開催には影響せず、工事によって干渉される観客席もそう多くはないらしい。

設計担当者は、完成予定を2021年3月だとしている。再来月上旬に行われる投票で可決すれば、正式に認められる。

ちなみにこちらの記者会見だが、バルセロナの公式Youtubeチャンネルが90分にもわたるその全貌を公開している。会見にはバルセロナの副会長の他、建設担当者が主席し、細かなデータを用いて改築の意図を述べている。

カタルーニャ語で「新しい大地」の意味を持つ、カンプ・ノウ。歴史あるスタジアムに、今再び新たな息吹が吹き込まれようとしている。


【リンク】Official FC Barcelona Web Site - New Espai Barça explained

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