引退と実現しなかった対決
仙台に移籍して3シーズン目となり、負傷などの影響でリーグ戦1試合出場に留まった。そして2024年11月8日に現役引退を発表したー。
「けがが多かったので、多分1年間もモチベーションは持たないという感じでしたね。 ただなんかやりきった感はすごく自分の中ではあった。最後まで腐ることなくやれた感じはあった。そういう意味で、もし来年1年間やったら、『そういう姿を見せちゃうだろうなぁ…』という。そこは絶対見せたくなかった」とユニフォームを脱ぐ経緯を明かした。
そして仙台は6位でリーグ戦を終えてJ1昇格プレーオフに進出。決勝まで勝ち残るも、ファジアーノ岡山に0-2で敗れて悲願のJ1復帰を果たせなかった。このプレーオフで実現しなかった対決があった。鹿島の後輩で昨夏に故郷のプロクラブであるモンテディオ山形に完全移籍した土居聖真との対戦だった。
「夢物語みたいで、最後は山形で会うんだろうなと勝手に思っていたんですけどね…」とさみし気に語った。
山形は同PO初戦で岡山に敗れ、決勝にはたどり着けず。現役最後の公式戦でかわいがっていた後輩とピッチで再会できなかった。
ただ「対戦しないのも、運命なのかなと思いますけどね。聖真と戦う…なんか変な気持ちになっちゃいますね(苦笑)」と振り返った。
今季も山形で戦う土居だが、チームの低迷に苦しんでいる。現在順位は20チーム中13位とJ1昇格PO圏内との勝点差は12と離れているが、主将としてチームをまとめて奮闘している。
遠藤さんは「自分と同じような移籍も含めて、人生設計をしているから、僕は仙台で引退してすごく幸せだったので、聖真もそう思えるようなサッカー人生にしてほしいなと思っています。山形にいる以上、山形に何かを残してほしいと思いますね。
(筆者「相談はありましたか」)もちろん、いろいろ受けました。でも、移籍については受けていないです。聖真がしっかり決めたことなので、聖真も僕も、仙台と山形に行って、やっぱり『えっ』ということがたくさんあるので、そこは相談に乗ったりしましたね。後輩としてはかわいいですね。かわいい息子みたいな感じです」と目を細めながら、後輩の活躍を期待していた。