久々の埼スタは「ホームに感じた」
埼玉スタジアムでの天皇杯の試合は、2021年12月12日に行われた準決勝セレッソ大阪戦以来、約4年8カ月ぶりだ。
当時、ショルツは浦和の選手としてこの試合に出場して、勝利に貢献した。
同大会では浦和が見事に優勝を成し遂げ、翌シーズンのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)制覇の布石となった。
ミックスゾーンに現れたデンマーク人DFに、4年間の思い出がつまった埼玉スタジアムで久々にプレーした感想を聞くと、それまで堅かった表情がフワッと笑顔になった。
「ここでたくさんの試合をしたので、自分だけかもしれませんが、どちらのサポーターにも応援してもらっているようで、ホームに感じていました(笑)」と、意外な感想が返ってきた。
これまでも、多くの選手が埼玉スタジアムでプレーしたが、熱狂的な浦和サポーターがつくり出す雰囲気に圧倒される選手も少なくない。
続けてショルツは「初めてだったら、もう少し特別な感情を持っていたかもしれませんが、すでに浦和と(対戦を)しているので、自分の中ではノーマルな試合だと思っていました」と、古巣との試合に平常心で臨めたと語った。
ショルツの冷静沈着な性格と、豊富な経験値をしみじみと感じる一幕だった。
今年6月にFC東京へ加入したショルツだが、自身が出場した試合はまだ一度しか完封できていない。
浦和時代は元U-21ノルウェー代表DFマリウス・ホイブラーテンとともに、Jリーグ屈指のセンターバックコンビを形成した。2023年には、二人そろってJ1年間ベストイレブンに選出された。
現在のFC東京は、様々な選手を試しながら最適な組み合わせを模索している最中だという。
「浦和ではマリウス選手とプレーすることができました。彼は素晴らしい選手だったと思います。ただ、浦和でプレーしていたときとは違って、いまFC東京ではセンターバックでともにプレーする相方に、いろいろなオプションがある状態です。みんな、それぞれいいクオリティを持っています」と、守備の安定化に自信を見せた。
リーグ戦15位のFC東京は、31日午後7時からアウェイの豊田スタジアムで16位名古屋グランパスと対戦する。
FC東京にとって、勝点差2ポイントに迫るライバルとの直接対決に負けるわけにはいかない。
青赤軍団のディフェンスリーダーは、この勝利を足掛かりに次戦こそ完封勝利を目指す。
(取材・文 繩手猟、写真 西元舞)