1勝を届けたい、その思いが一層強くなりました

25日に就任したばかりの新指揮官は、わずかな時間でチームの立て直しを求められる状況だった。

守備面の見直し、攻撃面の改善など現在16位と低迷する山形を浮上させるには多くの課題が山積している状況だ。

それでも新指揮官はこのチームに根付かせたいコンセプトは明確にある。

「これまでいろいろな監督さんが積み上げたものを壊すつもりもないですし、僕のサッカー観と共感する部分も非常に多い。そこは継続しながら、どうやって最終ラインを突破してゴールを奪うかをもう少しフォーカスしていきたい。

きょうはまだデータを見ていないですし、映像もあまり観ていないので分からないですけど、シュートシーンはそんなに多くなかったと思います。ボールは握れているけれど、そこまで行けていないことが、これまでも多かったのか。きょうはそこを感じました。そういう部分で『フィニッシュで終わる、ゴールで終わる』シーンをもう少し多く作りたい。

あとは失点数。7試合連続で失点しているところ。ここを減らさない限り、我々が順位を上げていくのは難しいと感じています。そこは僕以上に選手たちも感じているので、そこに目を向けて取り組んでいきたいと思っています」と改善したいポイントを口にした。

ジュビロ磐田監督時代にNDソフトスタジアム山形で山形と対戦した際に、サポーターの熱い応援を嫌がっていたと明かした横内監督はこの日の声援に胸を打たれていた。

大声援を送り続けた山形サポーター

それだけに「(サポーターの声援は)心強いという一言です。ずっと声を出し続けてくれました。このスタジアムは陸上競技場なので、スタンドから少し遠いじゃないですか。それでもあれだけのボリュームで、歌い、叫び続ける魂というか、そういうものをきょう体いっぱいに感じて戦えた。だからこそ悔しいです。サポーターに何とかして1勝を届けたい、その思いが一層強くなりました」と言葉に力を込めた。

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船出の始まりは苦しいものとなってしまったが、2023年シーズンにJ2へ降格した磐田をJ1復帰へと導いた指揮官に、ファンから多くの期待が集まっている。来月6日午後7時に開催される次節アウェイ愛媛FC戦で白星を挙げて、反撃の狼煙をあげる。

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