[J2第20節、モンテディオ山形 3-2 ブラウブリッツ秋田、6月22日、秋田・ソユースタジアム]
山形は秋田とのダービーマッチ『奥羽本戦』を制し、リーグ戦5試合ぶりの白星を手にした。
これまで指揮を執っていた渡邉晋監督が16日に契約解除となり、17位と成績が低迷していた山形は背水の陣で勝利をもぎ取った。
2度のリードも、粘り勝つ
2度のリードを許しながらも、粘り勝った。
激しい雨の中で行われた一戦は死闘といえる内容だった。
開始早々の前半5分に先制を許し、同9分に山形MF坂本亘基が同点にするも、再び後半21分に秋田がリードした。これまで得点を許せばズルズルと差を広げていた中、同36分にDF西村慧祐が右足で2-2のタイに戻した。
同41分にMF土居聖真主将のスルーパスを受けた山形FWディサロ燦シルヴァーノが抜け出し、右足でファーへ決勝弾を流し込んで勝利を決定づけた。
「やっと連敗を止められたので良かったと思います。ボールを受けた瞬間にシュートを打つことしか考えていなかった。シュートを打つまでに左足で打つか、右足で打つかは相手との間合いだったので、半歩ズラせれば決める自信はあった。うまく外せて良かったです。雨の日はゴロに限る」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
決勝点が決まるとベンチメンバーも総立ちとなり、ゴールを祝った。
芸術的な決勝アシストを演出した土居主将もホッとした面持ちだった。
「あんまり狙っていませんけど、勝手に体が動いたという感じです。最後にレレ(ディサロの愛称)もよく決めてくれた」とストライカーを労っていた。