勝つための準備を全員でしていく

桐生第一高(群馬)卒業後に仙台で加入した田中は、プロデビューを果たしたクラブとの決戦を心待ちにしている。

「すごくお世話になったクラブですけど、ダービーは勝たないといけないです。自分たちが100パーセント以上のパフォーマンスを出さないと勝利することができないと思う」と古巣の実力を理解しているからこそ、全力で立ち向かう覚悟を口にした。

激しいプレッシャーの中で正確な縦パスを供給する田中(右はじ、オレンジビブス、高橋アオ撮影)

山形はリーグ戦3連敗中と不調に苦しんでおり、今季は4勝5分9敗と20チーム中15位と低迷している。ただ昨季はJ1昇格プレーオフ圏内4位でフィニッシュした北の強豪は、この位置で収まらない実力を秘めている。同じ東北の名門との対決を制して、復調のきっかけをつかみたい。

「メンバーも一緒に練習をやっていても、すごくレベルが高いです。この順位にいるのは間違いだというのは分かります。そこでダービーに勝つことで勢いが出ると思いますし、いろいろな意味ですごく大事な試合だと思います。 内容が悪かったとしても絶対に勝たないといけない相手なので、勝ちにこだわってやっていきたいです」と内に秘める闘志を見せた。

昨季開催されたみちのくダービーの成績は、1分1敗と白星を奪えなかった。昨季鹿児島にいた田中は歯がゆい思いをしただけに、今年こそは勝利をサポーターに届けたい。

「一昨年も僕がいたときはすごい雰囲気を作ってくれて、すごく後押しになりました。ダービーは絶対負けられません。 勝つための準備を全員でしていくので、応援よろしくお願いします」とサポーターに勝利を誓った。

みちのくダービー直前特集!モンテディオ山形MF田中渉が語る決戦への決意とは

15日午後4時にホームで開催される東北の名門同士の決戦で、山形の背番号21が2シーズンぶりの勝利へと導いてみせる。

(取材・文・撮影 高橋アオ)

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