守備の要リスキ・リド
若き純血の才能はフェルディナンだけではない。現在東南アジア出身の若手センターバックでは最も評価が高いとされるDFリスキ・リドもインドネシアで生まれ育った実力者だ。
リドともペルセバヤ・スラバヤで同僚だった山本は「リスキ・リドも良かったです。外国人のセンターバックよりはいいなと。なんなら今年に関してはインドネシアの外国人を含めても一番(センターバックで)良かったんじゃないかな」と称賛した。
東南アジア出身のセンターバックでNo.1という定評について尋ねると「そうだと思います」と山本が即答するように、同国のセンターバックで最も期待を受けている純血選手であり、プレースタイルは冷静さと恐れを知らない闘争心を併せ持つクレバーなセンターバックだ。
フィジカルの強さと身体能力を生かした球際の守備に、身長182センチとセンターバックとしてはやや小柄ながら優れた脚力を生かした空中戦の強さ、素早いカーバーリングに定評がある若干23歳の才気として期待されている。
「まず骨格がインドネシア人離れしています。ヨーロッパ人のようにがっしりしていて、筋肉質でフィジカル能力が高いです。しっかりボールも扱えてうまくて、すごく頭もいいので、いいセンターバックだと思います。(東南アジア全体で)頭は抜けていると思います」
同代表では3バックを採用しており、センターバックにはセリエAヴェネツィアでレギュラーを務めるDFジェイ・イツェス、オランダの強豪トゥエンテのレギュラーのDFミーズ・ヒルハースとリドはトリオを形成している。
J1セレッソ大阪にも在籍していたDFジャスティン・ハブナー(プレミアリーグ・ウォルヴァーハンプトン)やJ1横浜F・マリノスDFサンディ・ウォルシュよりも序列が高いため、同国の守備の要として大きな期待を受けている。
山本は「例えば海外に出て(フェルディナンとリドの)どっちが活躍できるかといったら、僕はリスキ・リドのほうが活躍できる可能性が高いと思います」とリドを高く評価している。
「リドはすごくいい選手です。なぜかと言うと、マルセリーノみたいな選手はうまいですけど、多いっちゃ多いじゃないですか。10番だったりあのポジションは特にね。
他の国のディフェンス(に入っても)リスキ・リドはそのポジションとしてはすごくレベルが高いと思う。自分はリスキ・リドのほうがポテンシャルがあると思います。ただヨーロッパでやれるかと言ったらそれはちょっと何ともいえないです」と高評価した。
その実力の高さを「(Jリーグでも)慣れさえすればできると思います」と山本がいうように、東南アジアだけではなく、アジアでも高く評価されているリドが、優れた守備能力で日本の強力アタッカー陣と対峙する。