[J1第19節、セレッソ大阪 4-2 清水エスパルス、6月1日、ヨドコウ桜スタジアム]
5月はJ1で5勝1分1敗の好成績を残したセレッソ大阪。この試合は開始早々の4分、清水DF山原怜音に鮮烈なフリーキック弾を許したものの、前半のうちに2-1と逆転。さらに後半2点を追加し、清水の反撃を1点に抑え、ホームで4-2の快勝を飾っている。
13分、ルーカス・フェルナンデスのコーナーキックを頭で合わせ、貴重な同点弾を決めたのは19歳のDF髙橋仁胡(にこ)だった。
北野颯太と時間を共にしたことに「感謝しかないです」
「結構珍しいので、自分もびっくりではないですけど、あそこかなって(笑)。全然跳べるので、(キッカーだけでなく)どこでもやれると思います」
普段左足のキッカーを務めることも多い髙橋にとっては、珍しい形でのJリーグ初ゴール。リードを奪われる展開だったこともあり「いろいろな気持ちが湧きましたけど、嬉しい気持ちが一番でした。自分はそのために練習を毎日していますし、チームの力になるために頑張っています。今日は少しだけでもチームの役に立てたと思うので、とても嬉しい気持ちです」と喜びを口にしていた。
バルセロナのアカデミーで育ち、世代別の日本代表で活躍したのち、2024年7月にC大阪へ加入。1年目の昨季は公式戦出場がなかったものの、アーサー・パパス監督が就任した今季はここまでJ1だけで13試合に出場している。
そんな髙橋が、C大阪を新天地に選んだ理由の一つが、この試合を最後に海外移籍のためチームを離れる20歳のFW北野颯太の存在だった。大会レベルでは初めて日の丸を背負うことになった、2022年のモーリスレベロトーナメントから北野との“絆”は始まったという。
「颯太とは3年のモーリスレベロで、初めから仲良くなって、(2023年の)U20アジアカップもU-20ワールドカップも一緒に行きましたし、とてもいい友達になりました。颯太がいたことは(C大阪を選んだ)大きな理由だったので、この時間を一緒にできたことは感謝しかないです」
北野との一番の思い出については「あの時のモーリスレベロなんですけど、内容はちょっと言えないので(笑)。でもそこが一番の思い出になりました」と髙橋。
北野の移籍については「もちろん彼が海外に行くことは寂しいです。だけどやっぱり、自分の夢を海外で追いかけることと思います。チーム的にも颯太がいなくなる影響はあります。いろいろなところで力を出してくれていた選手なので。ただ、違う選手でも絶対にセレッソの力を出せると思います」とし、アドバイスについて尋ねられると「できるだけメンタルを強くして、周りが言ってることを気にしないように。絶対にできると思うので」とメンタル面について話していた。