MF田中聡(22)サンフレッチェ広島
中島洋太朗と同じく、広島から田中聡を挙げる。彼は湘南ベルマーレU-18から湘南トップチーム、そしてベルギーのコルトライクへレンタル移籍後に湘南復帰、そして広島が補強の目玉として獲得して今シーズンから広島プレーしている。
説明不要の運動量。彼の運動量は尽きること無く、優勝争いしていた2024年シーズンの広島は中盤から終盤戦にかけて怒濤の10勝1分というぶっちぎりの強さを見せていたのだが、ここで立ちはだかったのが湘南での田中聡。縦横無尽に駆け巡り広島を翻弄した末にATに決勝点を叩き込んだ。
現地レモンガススタジアムで見ていた時、あの両チーム疲労困憊の最中で一人全くスタミナが尽きず切り込んでいった瞬間に、「田中聡なら決勝点が入る」と確信した。しかし、まさかその姿が翌年相手チームで見ることになるとは…。
彼はこの挙げた選手の中で唯一の海外移籍経験者。一度ヨーロッパへ挑戦しただけに、またすぐに二度目の挑戦の機会が来るだろう。類似例として、ポルトガル移籍後にJリーグへ復帰し、横浜F・マリノスで得点王&ベストイレブンの大活躍をひっさげて二度目のヨーロッパ挑戦でセルティックへ移籍した前田大然のように。
FW中村草太(22)広島
今シーズン最も鮮烈な活躍を見せている若手といったら彼しかいない。明治大学で2年連続得点王&アシスト王という実績をひっさげ、プロ初年度にして爆発的な活躍を見せている中村草太だ。
肩書きは充分だったがまさかここまでの結果を残すとは。これだけの活躍をしているのでもはや説明不要。ただ、一点だけ言わせてもらえば是非現地でみるべき選手。ボール受ける際の動きが秀逸で、相手DFとの駆け引きが本当に巧い。
広島サポーターからすると知りたくない情報かもしれないが、今年3月時点で本田圭佑の兄、本田弘幸が経営するエージェント、HEROEと契約を結んでいる。(先に挙げた北野、高井もこのエージェントである)
プロ1年目であるため、年俸も安く移籍金も安い状況を踏まえれば、ここまで挙げた選手の中で一番移籍可能性が高いとまでも言える。すぐにでもスタジアムに足を運んで見に行って欲しい。
海外移籍条項はあるのか
ここまで、北野颯太、高井幸大、中島洋太朗、田中聡、中村草太と5名を挙げたが、「やけに広島が多いな?」と感じた人もいたと思う。その理由としては、広島は「海外移籍条項を結んでいるのでは」という推測を加味しているためだ。
もともと、昨シーズンに大橋が湘南からの加入後わずか半年で移籍した際にも言われた話だが、スポーツ新聞記者もその条項・契約内容の存在を匂わせる発言をしていることから、広島の場合は「ヨーロッパからオファーが来た場合、本人の意思を尊重し基本的に引き留めない契約」が存在するのではと言われている。
それを踏まえ、移籍可能性の高い5名の中に広島の選手が多く挙がることとなった。
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実際にそのような移籍条項が含まれているかは当然、未来永劫明らかになることはないが、この夏、そして冬の移籍動向を見れば語らずとも理解できるものとなる。
結論としては、「海外に行ってしまう前に見よう!」に尽きる。