形骸化、『キャリアの終わり』と蔑まれる実態

JPFAトライアウトは一部の選手から参加すれば『キャリアの終わり』と蔑む声もある。

中には「あれは出来レース。たった20~40分のプレーで判断できるわけがない。興味を持ってシーズン中の試合を観るスカウトが何人いるか。関係者とのあいさつで試合すら見ていない人もいるわけで」と話す選手もいた。

2023年のトライアウトに参加した松本山雅満了のDF喜山康平(現ギラヴァンツ北九州)はトライアウト参加に「最初は(葛藤が)もちろんありました。若いときは『トライアウトに参加するときは終わりだ』と思っていた」と葛藤があったと明かした。

2023年のトライアウトに参加した喜山康平(現ギラヴァンツ北九州)

ただトライアウト参加時にはポジティブな考え方となり、「この年齢になって、今年も試合に出ていたらアレですけど、(試合には)途中から出られなかった。だったら挑戦しようと思いました。そう決意をしてからはきょうがすごく楽しみで。天気も良かったですし、いいグラウンドでやらせてもらえて、すごく前向きに挑戦できたので本当に参加して良かったです」とやり切った笑顔を浮かべた。

トライアウト後に喜山はギラヴァンツ北九州と契約を結び、2024年はリーグ戦18試合に出場し、来季も北九州でプレーする。トライアウトはきびしい環境下で実施されるが、喜山のようにチャンスをつかんだベテランもいる。

多くの課題を抱えているが、参加する選手も意識を改善しなければ成功をつかめないだろう。あるJリーグ関係者も「不貞腐れていたり、投げやりなら一瞬でも見れば分かるけどね。喜山くんのようなポジティブな選手はチャンスをつかむよね。やっぱりお客さんに観られる人たちだからポジティブに、前向きな選手が生き残ると思う」と話すように、トライアウトをポジティブに受け止めることが成功の秘訣のようだ。