J1リーグ全38節。合計380試合。僕は今シーズン、J1を全部見てきました。

初めての試みでワクワクしましたし、全部見てきたからこそJリーグそのものの楽しさに加え、違った楽しさや面白さに触れることができました。

そのひとつが「この選手、シーズン当初と比べてめちゃくちゃ成長したな!すげえ!」というものです。これはJ1を全部見てきたからこその特権だと思います。

目に見えて成長していく選手たちを見るのはやっぱり楽しいです。その成長した選手たちは、自分が応援しているチームの選手ではないかもしれませんが、大前提に僕たちは「サッカーが大好き」です。選手たちの成長を見るのもサッカーのおもしろさの一つだと思います。

では今回は、J1全部見るマンが個人的に今季成長したなあと思う選手を紹介していこうと思います!

成長したなあ!と思うイレブン

こちらが僕が選ぶ成長したなあと思うイレブンです。では各個人について少し触れていこうと思います。

野澤大志ブランドン(FC東京)

シーズン当初は波多野豪の控えでした。しかし15節の名古屋グランパス戦を機に正守護神の座を掴みます。

特に19節の湘南ベルマーレ戦は圧巻のプレーで、浴びるように受けたシュートをビッグセーブで幾度となくチームを救い、勝利に導きました。当然パリ五輪での成長もありますが、確実にこの試合が彼が大きく進歩した試合でしょう。

近距離からのショットストップは元々持ち合わせていた能力だと思いますが、ボールを弾く場所とキャッチングをするのか否かの判断が洗練された印象です。

日の丸の守護神と「成る」ために、そこの挑戦権を得るために、繋ぎのところを向上させていきたいところです。伸び代しかない状態で、この圧倒的な存在感。とても楽しみな選手の1人です!

三國ケネディエブス(名古屋グランパス)

今季アビスパ福岡から加入した三國ケネディエブス。当初は懐疑的な意見もあったかもしれませんが、それを完全に黙らせるだけの圧巻のパフォーマンスを発揮しました。

元々「相手を潰す」という圧倒的な能力を持ち合わせていた彼は、どこでどのように潰しにかかるのか?の判断がとても良くなったと思います。

さらにDFリーダーとしても成長し、ラインコントロールも行うことも見受けられるようになりました。また攻撃面でも、ボールを持ち出しながらの攻撃参加も大きく成長した一面です。

攻守において、大きく進歩し進化した選手です。

岡村大八(北海道コンサドーレ札幌)

北海道コンサドーレ札幌において、無くてはならない存在でした。それは今までもそうだったのですが、特に今季はそれを強く感じたシーズンです。

特に前半戦のコンサドーレの守備は崩壊してしまっていました。ただひたすらに突貫プレスをかけてしまい、DFラインが晒される回数はとても多かったです。

しかしそこに1人で立ち向かった選手がいます。それが岡村大八。このスペースで晒され続けた環境こそ、彼を更なる高みへ導いたと言っても過言ではありません。

元々あった前方への強さと迎撃の上手さ。ここに加えて、先程も触れたように背走させられた時の戻りが上手になりました。さらに左右に振るパスも出せるようになっており、大﨑玲央の加入によってマークを受け渡すタイミングも身に付けました。

残念ながらチーム降格してしまいましたが、それでも僕は岡村大八の成長に目を見張るものがあったと思います。

綱島悠斗(東京ヴェルディ)

出場する時はセントラルハーフ(以下CH)で出ることが多かったシーズン当初。24節アビスパ福岡戦から3CBの一角に入り、61分での交代。しかしここで「進化の予兆」を感じさせました。

そして来る28節鹿島アントラーズ戦。対人の強さも見せつけながら、組み立てにも参加、攻撃の起点にもなり、そしてラストパスまで供給する圧巻のプレーを披露。ここから「綱島悠斗」の名はリーグに轟いていきます。

ボランチを経験したからこそ、彼の特徴である推進力や配球能力が最終ラインで生かされる形となっているのだと思います。持ち出しの判断能力が目に見えて成長し、ボランチよりもセンターバック(以下CB)の方が余裕があるからこそ、ここに磨きがかかったのだと思います。

推進力と配球能力、そして圧倒的な対人とそれらを支えるガッツ。大きく成長し、日の丸を背負う日もそう遠くないと思います。