イラクのキーマンは二人
――日本にとって危険な選手を挙げるとしたら誰がいますか。
自分が思うキーマンは、アリ・ジャースィムという19歳の選手がいるんですよ。U-20代表の日本対イラク代表で日本代表をちんちんにしたみたいです。自分も一時期チームメイトでした。
もともとトルコ1部リーグからオファーがきていて行く予定だったんですけど、行かなったんですよね。今年の冬にトルコやポルトガルからオファーがきていて行こうとしていると聞きました。
ドリブルが上手くて、速くて、シュートも強いし、スルーパスも出せて、めちゃくちゃ体力があって(ピッチを)動き回ります。サイドもできて、トップ下もできます。
あともう一人は中盤のジダン(・イクバル)ですね。彼はマンチェスター・ユナイテッドのアカデミーでやっていて、いまオランダ一部(ユトレヒト)でやっています。まだ若いんですけど、テクニックが相当あってゲームコントロールが上手いです。ジダンは直接関わりがないので(詳細は)分からないですけど、多分ボランチかトップ下だと思います。
――イラクの弱点を挙げるとしたらどこになりますか。
ボールウォッチャーになるんで、DFの裏に対してのパス対応は悪いですね。先ほど言ったようにあまり組織力がないので、1点を取るまでは難しいかもしれないですけど、点を取ったら差は開くのかなというイメージがあります。
――日本代表のキーマンを挙げるとしたら誰になりますか。
絶対久保(建英)選手だと思います。引いているときに得点を取れたりするので、引いている相手に対して自分の個で打開して得点できる。それこそ(昨年11月の)シリア戦も遠いとこからミドルを撃って一気にシリアが崩壊したじゃないですか。ああいうことができるので、久保選手は別格でしたね。
――この試合に対するイラクへの期待を教えてください。
イラク国内では日本戦がすごく注目されています。前半0-0で抑えたりしたら、勝つことは難しくても引き分けとか、前線のパンチ力、破壊力はあるのでもしかしたらワンチャンス…。フィジカルやスタミナはイラク人独特なものがあるので、そこに期待したいですね。自分がいたらもっと良くなるだろうという目で見ています。
――日本と対戦することを考えると字羽井選手は出たかったですよね。今後の意気込みを教えてください。
めちゃめちゃ出たくてずっと目標にしていたんですけど、昨シーズンはあまりチーム的にも良くなくて、自分の結果も微妙だったので、めちゃめちゃ悔しいですね。
チーム的な目標でいうと(リーグ戦)ベスト4とカップ戦の優勝で、個人的には得点・アシストの数をどっちも最低5点以上はしたいなと思っています。
今シーズンは必ずリーグ戦ベスト4以内、カップ戦で優勝することがチームとしての目標です。チームが決勝に行って、自分が個人結果を出せば(協会や代表は)無視出来なくなるんじゃないかと思っています。そこを目標に頑張っています。
今回イラク代表を目指す字羽井は惜しくもメンバー入りを逃してしまったが、今後もイラク代表入りを目指して両親の母国で奮闘すると意欲を燃やしていた。
【インタビュー】元ベトナム代表監督三浦俊也さんが語るアジア杯日本代表vsベトナム代表
16日未明に行われたインドネシア戦では3-1でイラク代表は相手を一蹴した。勢いづいている中東の雄との対戦になるが、5度目の優勝を狙う日本にとって勝利しなければならない強敵だ。グループリーグ最大の山場から目が離せない。