藤本はダービー通算最多得点に

この日の殊勲のヒーローは間違いなく藤本だ。右足、左足、右足、ヘディング(得点経過順)と局面に合わせた最適なシュートで4得点を奪取。

ダービー通算6得点で、山形側のみちのくダービー史上最多得点者(仙台も含めるとMF梁勇基の6得点と並んで最多タイ)となった。

藤本は「(1試合4得点は)アマチュア時代以来じゃないですかね。中々ないです。(母校の明治)大学でもないですね」と目を丸くしていた。

プロになってから最多得点は2ゴールで、ハットトリックも未達成だった。

この日の爆発に「ダービーはサポーターの雰囲気が試合前から違うんですよ。だから一番勝ちたい試合、命をかけているじゃないけど、生きるか死ぬかみたいな感じを試合前に感じるので、それはより僕の力を引き出してくれている要因かなと思います」と力強く話した。

今季J2で1試合4得点を達成した選手は藤本のみ。この負けられない一戦でゴールを重ねたヒーローに、サポーターは惜しみない拍手を向けていた。

今季計7得点の“ダービー男”藤本は「ダービーの長い歴史を僕たちは知らない部分もあるんですけど、サポーターの皆さんはそれを知っていて、僕らはその思いを背負ってこの試合に勝つ、それだけ意識して。ものすごくうれしいです」と笑顔を見せた。

通算43回目のダービーを歴史的な勝利で終えた山形。今季は序盤戦で8連敗を喫し、5連敗目にピーター・クラモフスキー監督(現・FC東京監督)の契約解除と苦境に立たされた。

それでも渡邉監督がチームを立て直し、第16節大分トリニータ戦から第20節いわきFC戦まで5連勝と、チームを復活へと導いた。

ダービーの勝利により順位を9位に上げて、J1プレーオフ圏内も視界に入ってきた。

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決戦の勝利で喜びに沸いたサポーターに、次は9シーズンぶりのJ1復帰を届けてみせる。

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