感銘受けた「韓国サッカーの“見せ方”」

――最近の試合を見ていると、体が一回り大きくなったんじゃないかなと感じたのですが、トレーニングなど何か韓国に行って変えた部分はあるのですか?

特別何か変えたりはしていませんが、練習の強度が高いので、午前中にジムに行ってからそのまま流れで練習をすることがあって、それで体が大きくなっているのかなと。あとはモンテネグロのときより食べる量が増えていて、それは関係あると思います。

――現在、ポジション争いをしている相手が韓国代表のホン・チョル選手です。レベルの高い競争をしていると思いますが、その中で鈴木選手が自分の強みを出すために取り組んでいることや意識していることはありますか?

自分は裏に走ってそこから起点になるプレーを求められていると思ってるので、彼(ホン・チョル選手)より走って、彼よりもっと攻撃参加をする。それだけは負けちゃいけないと思っています。

――プレーする環境面について、大邱FCの練習施設はモンテネグロのチームと比べると?

グラウンドも整備されていますし、環境はすごく整っています。ヨーロッパでプレーしていたとき、僕のチームは人工芝で練習していたのですが、大邱は毎回天然芝で練習しているんです。そういった面でやはり試合にアジャストしやすい環境があります。おそらく大邱の練習施設は韓国の中でもトップクラスだと思います。

――大邱はスタジアムもすごく良いですよね。ゴールが決まった後に音楽が流れたり、見せ方にも拘っているように感じます。

サッカー専用スタジアムなので、お客さんとの距離は近いです。韓国はどこも見せ方がすごいなと思うことが多いです。

【動画】大邸FC、ゴールを決めた後はこんな演出がある

――現地のサイトやSNSなどを覗くと、鈴木選手がエネルギッシュに動くプレーがファンの方々から気に入られていると感じるのですが、大邱のあの熱心なファンとのコミュニケーションはありますか?

ファンの方々からは試合の前後にSNSでたくさんのメッセージをいただくので毎回返しています。すごく温かく、やりやすい環境をサポーターの方々が作ってくれているので、とてもありがたいです。やっぱり大邱のスタジアムに行くと込み上げてくるものがあるので、もっと試合に出て自分を表現しなきゃいけないなと思います。

――現在チームメイトとのコミュニケーションはどのようにしていますか?

英語と日本語です。元Jリーガーの選手が多いのでよく助けてくれます。たまにチームメイトと夜ご飯を食べに行ったり、カフェに行ったりはさせてもらいます。僕のチームには大学4年間日本にいたキットマネーシャーがいて、その人が日本語を話せるので僕もリラックスして接することができます。彼が日本語を話せて面倒を見てくれるので、一緒に過ごすことが多いです」

鈴木は今季、大邱FCの一員としてACLにも出場。初めてのJリーグクラブとの対戦となった浦和レッズ戦では先発出場し、チームの勝利に繋がる決勝点のアシストを記録した。