サッカー選手にはドラマがある。それぞれが少年時代から競争の世界に身を置き、いくつものハードルを乗り越えてプロになる。

今回は『Planet Football』から「逆境を乗り越えてサッカー選手になったスーパースター」をご紹介する。

モハメド・サラー

14歳の頃、彼は住んでいた場所から4時間半もかかる場所にあったアラブ・コンストラクターズというクラブに加入した。週5日間、彼は午前9時に家を出て、2時間の練習をして、そして午後10時に帰宅した。

リヴァプールの公式インタビューで彼は「とても困難な時期だったが、僕は若かったし、サッカー選手になりたかった。ビッグネームになりたかったんだ」と語っている。

ルイス・スアレス

モンテビデオから北に500km。そこにルイス・スアレスが生まれたサルトという街がある。彼が7歳のときに家族が首都へと移住したが、貧困にあえぐ生活が待っていた。14歳の頃にはサッカーを辞めることを考えていたという。

しかし彼は仕事をして自身の生計を立てながらプレーすることを選択し、14歳でナシオナル・モンテビデオに加入。19歳でウルグアイリーグ優勝に貢献し、フローニンゲンのスカウトの前で見事なゴールを決めて欧州へと引き抜かれていった。

ジョージ・ウェア

1966年にリベリアの南東部で生まれたジョージ・ウェアは、国内で最も貧しい地域のスラム街で生活した。幼い頃に両親は離婚し、母親の下で彼ら13名の兄弟が育てられたという。

若くして配電盤の技術者として働きながらサッカーを続けていたが、カメルーン代表監督を務めていたクロード・ルロワに才能を見いだされ、欧州へと渡った。選手としてのキャリアを終えたあとは政治家に転向し、現在はリベリア大統領を務めている。

ヴィクター・モーゼス

モーゼスが11歳の頃、彼の両親は宗教をめぐっての衝突によって殺害されてしまった。それからイギリスへと亡命し、サウスノーウッドの里親に養子縁組されたという経験を持っている。

英国のユースカテゴリーで際立った活躍を見せた彼はすぐクリスタル・パレスに引き抜かれ、それからウィガン、チェルシーでプレーする一流選手になった。後に彼は「あらゆるものに適応するのが本当に大変だったが、僕は生き残った」と語ったという。