異例の「3週間契約」も。トライアルからの“成り上がり”

――セルビアに戻ったあとは再びレギュラーを奪い、クラブでの100試合出場を達成されました。さらに外国人でキャプテンを任されましたね。その活躍の理由は?

それは、「監督の要求に応えられているところ」だと思います。複数のポジションでプレーできるというところが自分の強みだと思うので、それが出場数の多さに繋がっています。

有名な選手とも対戦しました。今スウェーデンのマルメにいる選手ともマッチアップしましたが、それほど差は感じませんでした。誰にでもチャンスが巡ってくる可能性を持つリーグだと思いますね。

――モンテネグロに移籍してからセルビアまで5クラブに所属しました。それぞれの加入のきっかけを教えていただけますか?

一番最初はトライアウトに合格してFKベラネというクラブに所属しました。ただ、そのクラブは自分が入る時からほぼ降格が決まっていた状態だったんです。シーズン終了後には外国人選手が契約解除になりました。

さらにトライアウトに参加して、FKモルナルというクラブからオファーを頂きました。ただ、そこでも1年で降格してしまって…もともと1年契約だったので、2年連続でフリーになりました。

ただ、その1年間のパフォーマンスを見てくれていクラブがあったんです。ヨーロッパリーグの予備予選に出場するボケリというクラブからオファーをいただきました。

これが、なんと「予備予選の期間だけプレイしてほしい」という内容だったんです。選手が移籍して足りなくなってしまったということで。

契約は3週間だけだったんですが、その後シーズン最後まで一緒に戦ってほしいとも言われました。

ただ、同時にモンテネグロでは有名なFKスティエスカというクラブからもオファーを受けたんです。自分のステップアップになると思い、そちらに移ることにしました。 セルビアへと移籍する際もスティエスカからは延長のオファーをいただいていたんですが、自分の意思で「チャレンジしたい」と移籍を決断しました。

――まさに「実力次第でステップアップできる」ことの証明でもありますね。