町田ゼルビアでの経験で悔やむ「自分の焦り」
――そして、2019年には町田ゼルビアにローン移籍されますね。初めてのJリーグの印象は?
みんな意識が高いなと思いました。日本人の国民性でしょうね。いい準備がいい結果に繋がるという教育があるというところは感じました。
戦術に関しては「チームで動く」という点を感じましたね。ブロックを作って守ること、一つのサイドに追い込んだところでしっかり取り切る、プレッシングをかけてチームとしてまとまっていく…という点です。
セルビアではあまりないんです。かなり個々の能力に任せているので、1人での対応が求められます。なのでそこが弱いと試合にも絡めないですね。「ここで奪い取れ、もしできなければファールで止めろ」という感じです。カードをもらってもいいから止めろと。ベンチからもそのような声が出てきます。
――町田ゼルビアでは公式戦3試合のみの出場でした。怪我の影響があったと聞いていますが…。
最初にハムストリングを怪我したあと、ずっとその部分が痛んでいました。古傷を抱えていた膝も悪くなり、他の部分をかばっていたらコンディションも上がらず…。結局手術することになって、復帰まで半年ほどかかってしまいました。
手応えすらも感じられなかったという感想です。可能ならばもう1回挑戦してみたいです。
――日本に戻った時、町田ゼルビアで怪我が連鎖してしまった原因はなんですか?
自分の焦りが一番だと思いますね。特に膝を怪我した時は「8~12週は必要」と言われていたんですが、手術したところに炎症が起きました。それがとても長引いてしまいました。
日本は設備が整っていて、アフターケアをすれば早く復帰できるからこそ、焦ってしまった。「ちょっと無理しても大丈夫だろう」という感覚に陥ってしまった部分がありますね。
――もう1回Jリーグに挑戦できるとしたら、どのような準備をしますか?
日本では「チームとしてボールを奪う」というところが第一前提だと思うので、そこをまず理解するところが必要かなと思いますね。今は、「自分がボールを奪うことを意識」してチーム全体をカバーすることを考えています。