――SHIBUYA CITYと鎌倉インテルはそれぞれどのような理由でFiNANCiEを使うことを決めたのですか?

SHIBUYA CITY FC取締役 小泉翔氏(以下、小泉):2020年末にイベントでFiNANCiEの社員の方と偶然出会ったのがきっかけです。SHIBUYA CITYの話をしたらその方が「すごく相性が良いと思いますよ」と仰っていて、今年に入ってすぐ田中さんとミーティングをしてからはトントン拍子に進んでいきました。

FiNANCiEのことをあまり知らなかったのですが、海外でトークンを使ったスポーツチームの事例が出ていることは知っていました。日本で目立ってそういうことをやられているチームは他のスポーツを含めまだなかったので、僕らがいわゆるベンチャークラブとして良い事例になれたらいいなと思い、何の躊躇もなく「ぜひやらせてください!」とスタートしました。

もう一つ、やりたいと思った理由として、僕らの属している東京都1部リーグはJリーグからカウントすると「J7」に相当するサッカーリーグカテゴリーになります。これからカテゴリーが上がっていくにしたがってファンの数も必然的に増えていくことが想定されるので、ファンコミュニティの軸にトークンを置けば多くの方にトークンを買っていただけて価値も上がっていくのかな、と。

極端な話、長期的にみたらJ1クラブが始めるよりもクラブのポテンシャルを感じてもらいやすいのではないかといった“勝機”も感じて始めた形です。

※SHIBUYA CITY FCは「渋谷から世界で最もワクワクするフットボールクラブをつくる」をコンセプトにした都市型フットボールクラブ。PVもかっこいい!

鎌倉インターナショナルFC代表 四方健太郎氏(以下、四方):トークンの募集を開始したのが7月28日で、FiNANCiEの田中さんと初めてお会いしたのはその3,4週間前だったと思います。SHIBUYA CITYの小泉さんから「これ面白いですよ。鎌倉は絶対やってみたほうがいいです」と聞いて田中さんを紹介していただきました。

以前からSHIBUYA CITYがFiNANCiEを使っていることは知っていて「何だかスゴそうだな」と思ってはいましたが、その時点ではやや他人事でした。僕自身、仮想通貨などには疎かったのでよく分からないというか、うまくいっているように見えるけど、怪しいようにも感じる。どこかで失敗するんじゃないか…といった目で見ていました。

関東2部リーグの南葛SCがFiNANCiEを始めたのが一つ大きかったです。『キャプテン翼』という信頼ある強力なコンテンツを持っている彼らは、リスクを取ってまで変なものに手を出しにくいじゃないですか。彼らが動いたということで「信頼できるものなんだ」と感じるようになり、実際に田中さんからお話を伺ってみて、サービスとしての良さを実感していった流れになります。

鎌倉インテルは「J7」よりも下の「J8」。神奈川県2部リーグは年間の試合数がすごく少ないんです。コロナ禍で試合がなくなり、どうやってファンエンゲージメントを高めるかという話でしたが、僕らはそもそも機会が少ない。そうしたなかで、FiNANCiEはファンとつながることができる、ファンの“見える化”ができるという点がすごく魅力的に感じました。

さらに、クラウドファンディング2.0としてユーザー(ファン・サポーター)がお金を払って終わりではなく、トークンを資産として持つことができる。等価交換のようなイメージを感じられたことも大きかったです。