欧州では、コロナ禍で経済状況が苦しいサッカークラブにとっての新しい収入源やスタジアムに足を運べないファンへのアプローチとして、ビッグクラブである ACミランやユヴェントスが「Socios.com」上でファントークンを発行している。

日本でも、湘南ベルマーレが今年1月に「FiNANCie(フィナンシェ)」と手を組み、日本国内のサッカークラブとしては初めてトークンを発行した。

【コラム】~コロナ禍で変わるスポーツビジネス~ シント=トロイデンVV村田氏インタビュー

昨年12月にも取材をしたシント=トロイデンVV(以下、STVV)ビジネスダイレクターの村田晋之佑氏に、ファントークンを発行してから4カ月が経過した現在の感想とトークンビジネスがサッカー界にもたらす可能性を聞いてみた。

STVV ビジネスダイレクター 村田晋之佑氏(画像提供:STVV)

今回はインタビュー前編として、ファントークンを発行してみた感想や周囲からの反応について尋ねてみた。

ファントークンを発行してみた上での感想

―まずファントークンを発行しての感想なんですが、実際に発行してみて思うようなことはありましたか。

新しい形でのファンエンゲージメントの一部として、ファントークンを発行させていただいて話題になったということもあり、一定の成功を収めることができたのではないかなと思っています。

―これぐらいは集まって欲しいみたいな成功の水準は決めていましたか。

特に目安はなかったのですが、ファンの皆さんに投票イベントについてSNS でシェアしていただいたり、クラブのフェイスブックページなどでも話題になっていたりしたので、そういう意味では皆さんに楽しんでいただけました。