欧州サッカーで最近たびたび耳にするようになった「クラブトークン」。
この夏には、PSGへ移籍したリオネル・メッシの契約金の一部にクラブトークンが使用されたと伝えられ、またバレンシアは2021-22ユニフォームの胸スポンサーとして「$VCF FAN TOKEN」の文字を掲出している。
日本でも、ブロックチェーン技術を活用した次世代型クラウドファンディング「FiNANCiE(フィナンシェ)」が今年に入ってから大きな盛り上がりを見せており、湘南ベルマーレやアビスパ福岡などJリーグクラブも続々と参入している。
そこで、9月5日に正式リリースから丸2年を迎えた「FiNANCiE」を運営する、株式会社フィナンシェ取締役COOの田中隆一氏を直撃!
サッカークラブとして「FiNANCiE」でクラブトークンを発行している、SHIBUYA CITY FC取締役の小泉翔氏、鎌倉インターナショナルFC代表の四方健太郎氏も迎え、日本におけるクラブトークンの“最前線”について色々聞いてみた。
渋谷と鎌倉がクラブトークンを始めたワケ
――2019年9月5日に正式リリースされた「FiNANCiE」が2周年を迎えました。フィナンシェの田中さん、まずはこの2年間について簡単に振り返っていただけますか?
フィナンシェ取締役COO 田中隆一氏(以下、田中):我々もスタートアップなので、トークンやブロックチェーン自体の認知が低いなか、どこにマーケットがあるのかを模索しながら進めてきたのがこの2年間でした。
この場にいらっしゃるのはSHIBUYA CITY FCさんや鎌倉インターナショナルFCさんですが、エンタメ系で言うとアイドルやインフルエンサー、ビジネス系の方にも参加していただいています。「どのようなジャンルで相性が良いのか」、あるいは「このジャンルであればどのような使い方がいいのか」といったことを模索してきました。
FiNANCiEの“ゴール”として、ジャンルに限らず誰もがトークンを発行し、コミュニティの活性化や資金を得ることで活動を継続できるようなプラットフォームを目指しています。
コロナ禍の2020年6月頃からスポーツチームがクラブトークンを発行する事例が海外で増えてきて、そうした情報が日本にも入ってきたことにより、FiNANCiEでもスポーツチームに使っていただくケースが増えてきたという流れがあります。