――サッカーのファッションというと「ユニフォーム」はいかがですか?昔は個性的でしたが、今はテンプレート化していると感じます。

海外はそうですが、日本は地場産業的な面がありますよね。

海外でもテンプレート化の傾向が強いですが、マクロンや givova など日本ではそこまで有名なブランドでないサプライヤーのユニフォームは面白いですよ。

クラブが独自のブランドと組んでというのは逆にチャンスがあると思っています。

――もし、コンサドーレのユニフォームをデザインするとしたらどういうものにしますか?

すごく難しい(笑)。今のユニフォームってコンプレッションウェアになっていて一般の人が着づらいんですよね。

僕もユニフォームマニアなので沢山持っているんですが、昔のアイテムは伸縮性も弱いし厚いし普通の洋服と一緒なんです。

ところが、最近のは素材が進化して薄くて身体にフィットしてと、それをレプリカにするとすごく難しい。

もしかしたら、そっくりだけど全く違う素材でとかで一般化して販売することができるかもしれない。そうしたらユニフォームを着るというのが楽しくなってくるかもしれない。

――相澤さん流のデザイン哲学とは何でしょうか?

やはり自分自身がかっこいいと思えるものを作るということですかね? 流行っているからという理由で流されないというのは重要です。

例えば、ブランド立ち上げ当初、今のようにアウトドアブランドをモチーフにしているファッションブランドは少なかったと思いますし、トレンドももっとスキニーな雰囲気がありました。

その中でボックスシルエットのアウトドアのクラシックなものを着るというのをカウンターとして作ってきました。今では、アウトドアブランドも街中で着られるものを出しています。そうしたら自分たちはもっと変化をつけていかないといけません。

ーー最近では「スポーツミックス」がトレンドになっています。

今ではゴーシャ・ラブチンスキーがサッカーのユニフォームを着たり『coche』がサッカーユニフォームを解体をしたコレクションを出したりしています。

10年前にはなかった。20年前には皆無だった。

もっと言えば、自分たちのようなブランドがパリコレにでることは学生の時のファッションウィークにはなかった。当時はモードでクラシックで。