本気じゃなかった説

日本はここ2年AFCチャンピオンズリーグを連覇しているが、それまで10年ほど遠ざかっていた。その間によく聞かれたのが「Jクラブは本気じゃない」という声だ。

もちろんそこにはそれなりに説得力のある理由はあったのだが、負けた後に言ったところで言い訳にしかならない。ボコボコにされた後で「今日はこれぐらいにしといたるわ」という吉本新喜劇の池乃めだかのようなものである。

筆者はカタール戦の後、優勝できない理由について「韓国はこれまでアジアカップで本気じゃなかったから」と主張している韓国人や韓国のサッカーファンを見た。

ふむ、そうきたか。しかし、何事も事情を知らずに判断するのは愚かなことである。もしかすると本当なのかもしれない。

そうして調べてみると、彼らは1972年大会に同国最高の英雄チャ・ボムクンを送り込んでいるが、この時彼はまだ18歳。なるほど、確かに当初は若手や大学生主体で臨んでいたようである。

しかしそれも1980年大会まで。韓国は1983年にKリーグを創設しており、1984年大会以降の大会はほぼプロの選手、それも若手だけではなく後のワールドカップに出る主力で構成されていることも分かった。

日本が本気で臨むようになったのはその2大会後、自国開催された1992年大会から。それ以降の日本は7大会で4度制覇している。これ以上は言わなくてもいいだろう。