鈴木優磨
鹿島アントラーズ
22歳
182cm/75kg
「日本人FWは典型的なストライカー型が少ない」という定説は、数々のサッカー解説者や評論家から聞かれてきたお決まりのフレーズではある。
しかし、鈴木優磨の存在は「その常識を覆すのではないか」と期待させるものがあり、今季は自身初のリーグ二桁得点に到達したことにより、その声をより大きいものにした。
だが、彼が鹿島アントラーズに寄与しているものは何もゴールだけではない。前線からの積極的なチェイシングやサイドに流れてのボールキープ、さらに味方へのラストパスと多岐に渡る。11得点というゴールはさることながら、9アシストという成績にも評価を与えるべきだろう。
そして忘れてならない彼のストロングポイントが「大事な場面で大仕事をやってくれる」と周囲を期待させてしまう力だ。
「最も序列の低いFW」として半年間に及んで出場機会を掴めず、ようやく訪れた2015年9月12日、対ガンバ大阪戦で途中出場から試合終了間際に劇的なリーグデビュー弾。
世界戦でも、2016年暮れに行われたクラブワールドカップ準決勝のアトレティコ・ナシオナル戦でゴールを奪い、今季もACLでMVPを受賞するハイパフォーマンスを披露するなど、大舞台での勝負強さも周知の通りだ。
一種の神通力とも呼べる彼ならではの長所をさらに伸ばし、来季は日本代表定着を現実的な目標に据えたいところである。