中田英寿(2005-06、ボルトンvsWBA)

2004年に加入したフィオレンティーナではグロインペイン症候群に苦しみ、出場機会が限られるようになってしまった中田。そのため2005年の夏にはボルトン・ワンダラーズにローン移籍することとなる。

当時サム・アラダイス監督が率いていたチームは、「古き良きイングランドサッカー」を体現するパワープレーが代名詞。中盤の頭上をボールが超える戦術の中で、中田がどのようなプレーをするのか注目された。

彼のプレミア初ゴールが生まれたの加入から2ヶ月が経った10月23日。0-0で迎えた81分のことだった。

タックルで倒されたことで得たフリーキックを、中田は自ら担当。放たれた低いボールがゴール左隅に決まり、値千金の先制点となった。

ボルトンはこの後90分にもケヴィン・ノーランのゴールが決まり2-0と勝利。アラダイス監督は試合後「彼のプレーは良くなってきている。1月には買い取りするかもしれない」と話していたのだが、結局中田はこのままローンの状況が続き、シーズン終了後に行われたワールドカップで現役を引退した。