7日、マレーシアのブキット・ジャリル・スタジアムで2018年度AFC U-16選手権の決勝戦が行われた。
オマーン、オーストラリアを破って勝ち上がってきた日本は、グループステージで戦ったタジキスタンとファイナルで再び相まみえることに。
激しいディフェンスとスピードを活かしたカウンターを得意とするタジキスタンは、前半から自陣からのトランジションを見せてきた。
日本の最終ラインはほとんどプレッシャーを受けないが、敵陣に持ち込むと固い守りに直面する。特にサイドは、上がってこないフルバックと詰めてくるボランチで固められ、なかなか自由に動けない。
そこに強引な仕掛けや無理めなシュート、クロスをしてしまい、そして速攻に持ち込まれる。日本は苦しい展開に飲み込まれてしまった。
しかし63分、タジキスタンが大きな隙を作ったところで日本が先制を果たす。
右から西川潤が起点となって左サイドにボールがつながる。途中出場の中野瑠馬が低いクロスを入れると、ペナルティエリアでフリーになっていた西川がワンタッチシュート!これが枠の中に吸い込まれて、ついにタジキスタンの厚い壁を突き崩してみせた。
1-0とリードした日本は、運動量が落ち始めたタジキスタンを相手にボールを保持し、90分を消化。アディショナルタイムは危なげなく戦い、そして終了のホイッスルが鳴った。
西川潤の先制点を守りきって勝利を収めた日本は、AFC U-16選手権では2006年大会以来3回目の優勝。これは出場経験がある国の中では最多記録(韓国、北朝鮮、中国、サウジアラビア、オマーンがそれぞれ2回)となり、日本は名実ともに「U-16の王者」となったといえる。
来年行われるU-17ワールドカップの出場権を手に入れた上、さらに大会も制覇した。森山佳郎監督率いるこのチームは大成功を収めたといえる。世界の舞台での活躍も期待したいところだ。