グループC

UAE
中国
東ティモール
シリア

展望

OA選手を揃え優勝を狙ったイラクが土壇場で除外された激動のグループ。UAE、中国、シリアによる壮絶な突破争いが予想される。

UAEは来年1月に自国で行われるアジアカップに向けてチーム強化の真っ最中。A代表の監督を務めるイタリア人指揮官アルベルト・ザッケローニ氏はA代表のキャンプに参加しているためチームに帯同しないが、大会を通して課題であるMFオマル・アブドゥルラフマンら“黄金世代”以降の戦力の底上げを図りたい。

中国は佳境を迎えた国内リーグ戦に配慮しOA選手ゼロのメンバーで挑む。代表選出が予想される“海外組”FWチャン・ユニン(21歳/ADOデン・ハーグ)はイングランド2部のWBAが保有権を持つ184cmの大型ストライカー。彼を孤立させないような戦い方が上位進出のカギとなりそうだ。

ロシアW杯予選ではアジア・プレーオフまで進出したシリアは伝統のカウンターから勝機を狙いたいところ。ただ近年におけるシリアの年齢別代表は除外されたイラクと同様参加選手の年齢において疑いの目で見られがち。今大会で好成績を残し、周囲にポジティブな印象を残したい。

グループD

日本
ベトナム
パキスタン
ネパール

展望

“東京五輪世代”で上位進出を狙う日本と、“黄金世代”のメンバーが中心のベトナムの実力が頭一つ抜けている。パキスタン、ネパールは経験あるOA選手のもとで番狂わせを狙う。

日本は2年後に迫った五輪に向け、2歳年下のU-21代表で挑む。この世代屈指のアタッカーであるMF堂安律は参加しないが、1月のAFC U-23選手権に出場したMF三好康児(21歳/北海道コンサドーレ札幌)、6月のトゥーロン国際で活躍したMF三苫薫(21歳/筑波大学)らが選出された。先月にはチームを率いる森保一監督がA代表監督に就任。戦力的には大会上位を狙える陣容であり、アジアからの注目度は高い。 

AFC U-23選手権で史上初の準優勝に輝いたベトナムはU-23代表がA代表よりも人気が高い珍しい状況にある。当然今大会の国内での注目度は高く、さらなる飛躍に向けチームのモチベーションは高い。Kリーグでのプレー経験を持つMFルアン・スアン・チュオン(23歳/ホアンアイン・ザライFC)、近年は負傷に苦しむ絶対的なエースFWグエン・コン・フォン(23歳/ホアンアイン・ザライFC)らタレントの躍動に期待したい。

苦戦が予想されるパキスタンはOA枠として選出が予想されたFWカリーム・ウラーがトルコ5部リーグのイズミルスポルへ移籍したため急遽欠場が決定。代表でも主将を務めるエースの離脱は大きいが、デンマーク4部リーグでプレーするA代表の正GKユーセフ・ブット(27歳/グレイヴIF)は選出された。かつてカナダU-20代表に選出された経歴を持つ大型GKの経験はチームに落ち着きをもたらすはずだ。 

同じく苦戦必至のネパールだが、開催地のインドネシアでプレーするMFロヒト・チャンド(26歳/ペルシジャ・ジャカルタ)がOA選手としてプレーする。インドネシアをよく知るスター選手のもと、堅い守りからのカウンターで一矢報いたい。また現在ネパール代表を率いるのはかつてFC岐阜などで監督を務めた行徳浩二。日本との対決は楽しみだ。