「19」のゴールが生まれた、明治安田生命J1リーグ最終節。今節もその中から編集部Tが独自にベストな“一発”を選出してみた。

まず第三位は、清水エスパルスのFW北川航也だ。

「J1残留」を確実にするものにするためにも勝利が必要だった試合。その状況下で放った彼の一撃には衝撃を受けた。

各年代の日本代表に呼ばれ、その実力はお墨付きであったが、今季終盤戦からようやくレギュラーポジションを獲得。今回のFKを筆頭に、その多彩なゴールパターンから今季は最終的にリーグで5ゴール(26試合出場でそのうち先発出場は9試合)をマーク。

ここ最近、白崎凌兵、松原后、犬飼智也など、他クラブからも注目を集めるタレントを輩出し続ける清水エスパルスだが、北川航也もその一人となるだろう。

続いて第二位は、ヴァンフォーレ甲府FWリンス。

チームはJ2降格の憂き目にあったが、試合終了間際の苦しい時間に独力でベガルタ仙台の守備陣を切り裂いたゴールはサポーターを震わせた。

今季はシーズン序盤に加入し、わずか12試合で6得点をあげるなど獅子奮迅の働きを見せた「仕上げのリンス」。ゴール後に泣き崩れたその姿も印象的で、チームに対する熱い思いとその責任感の強さも感じ取れた。

当然のことながらシーズンオフの人気銘柄になることは間違いなく、彼の去就にはサポーターならずとも関心が集まる。

そして、最後に第一位だが、今回は文句なしで北海道コンサドーレ札幌FWジェイを選出した。

「This is a world-class strike!!」

元イングランド代表FWがシーズン最終節で披露したそのシュートはまさに「ワールドクラスの一発」であった。

無所属期間のブランクもあり、まともに動けるようになったのはシーズン後半戦からであったが、終わってみれば14試合(そのうち先発出場は10試合)で10得点、ゴール決定率は29.4%と脅威のスコアでフィニッシュ。言わずもがな、チームをJ1残留に導いた最大の功労者であった。

「もし、彼がシーズン開幕からいたら…」と考えるだけでも、来季のコンサドーレに対する期待感は高まる。