諦めず、謙虚に、自分を出す

ーー佐藤大介選手がルーマニアやデンマークへ移籍したように、嶺岸選手は今後ステップアップを考えていますか?

明確なビジョンはないですけど、自分はもっと上のリーグに行ってやらなきゃいけないな、と思っています。タイやマレーシアに行きたいと思いますね。もちろん、日本でサッカーするのが目標なので日本ならどこでも。

ーー将来的には、ヨーロッパへ行きたいという願望はありますか?

現状では厳しいと思うので、これからもっとキャリアアップし1人のサッカー選手として着実に力をつけないといけません。次の3年でどれだけアピールできるかだと思います。

ーーずばり、1番行きたいJクラブはありますか?

ベガルタですね。故郷のクラブなので1番好きですし、大学の先輩(蜂須賀孝治選手、奥埜博亮選手)もいるので。行ったらいろんな人が喜んでくれるのが想像できます。自分のためじゃなく人のためにも、サッカーができると思うので。

ーーこれまで、サッカーをやってきて大事だと感じたことを教えてください。

一つは諦めるなってことです。何が起きるかわからないから。自分は日本ではプロになれなかったけど、そこであきらめなかったこそ今があります。あくまで個人的な意見ですけど、高校大学とそこそこの選手は、どこかでプロになれると思います。日本でダメでも諦めなければ、どこかに道はあるということを伝えたいですね。

もう一つは謙虚さです。謙虚さは海外に行っても大事になってくるので。あとは自分の意見や主張を持った方がいいと思います。それは、海外に来た中で自分を表現することの大事さをすごく今感じていて、もっと主張しないといけないなと。やっぱりどこ行っても縮こまったらいいことはないし、謙虚になりつつ自分の主張ができる人間になればサッカー、ひいては社会でもやっていけるのではないかと思います。

東南アジアでプロになる日本人選手は徐々に増えてきている。しかし、それは非常に難しい道程だ。フィリピンからの挑戦状をいつか、どこかのJクラブが受け取ってくれる日が来ることを祈りたい。

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