5月25日、サッカー日本代表が挑むW杯ロシア大会最終予選・イラク戦(6月13日)及び、親善試合・シリア戦(6月7日)に向けてJFAは招集メンバーを発表。25名のうち、初招集となった加藤恒平選手(ブルガリア1部ベロエ・スタラザゴラ)がサプライズ選出と騒がれている。なぜかというと、彼にはJ1の出場経験がなく、決して日本人からなじみが深くないブルガリアのクラブから選出されたからだ。

情報の少ない彼はどのような選手なのか世間から注目を集めている。そこで、TSポドベスキェ時代の加藤選手と対戦した赤星貴文選手に「なぜ彼が招集されたのか」を尋ねた。彼らはポーランド1部リーグ2015-16シーズンに2度対戦しており、共に赤星選手が所属していたポゴン・シュチェチンが勝利を収めている。

赤星選手はポーランド1部2013-14シーズンにおいて、35試合7得点9アシストとリーグ屈指の活躍を披露。その後ロシアにステップアップを経験してからポーランドに戻り、現在はタイ1部ラーチャブリーFCに所属している。加藤恒平選手のエピソード以外に、日本人選手が東欧リーグでプレーするための心構えや、「デュエル」について語ってもらった。

——まず、日本代表に初招集された加藤恒平選手の印象をお聞きします。彼と対戦して分かった印象などをお聞かせください。

赤星(以下略) 彼の人となりは、好青年という印象を持ちました。プレーヤーとしては、相手のパスを予測したボールカットや、スライディングでボールを奪いに行く守備的なプレーが長所ですね。ディフェンシブな選手なので、攻撃にアクセントをつけるわけではないですが、ミスなくボールをはたいていた印象があります。

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