DMF:レオ・シルバ(鹿島アントラーズ)

「とんでもない選手が加わってしまった・・・」

J開幕前のオフシーズン、鹿島アントラーズ以外のクラブを応援するサポーターの多くがその心の声をもらしたことだろうが、蓋を開けてみると、やはり、心配はその通りのものになってしまった。

アルビレックス新潟時代から「Jトップクラスのボランチ」として名を馳せてきたブラジル人MFは、鹿島アントラーズに移籍するや否や、新天地でも圧倒的なパフォーマンスを披露。テクニシャンですら平伏す圧倒的ボール奪取能力、チームにリズムをもたらす小気味良いパスワーク、難しい局面をいとも簡単に回避してしまうキープ力は、相手チームにとっては苦痛以外のなにものでもない。

まだ決定機に顔を出す頻度は少ないが、さらにチームにフィットし、攻め上がりのタイミングが合ってくれば、もはや手に負えない存在にまでなるかもしれない。

DMF:ムサエフ(ジュビロ磐田)

一般的には、今季のジュビロ磐田のイメージは、横浜F・マリノスからの電撃移籍を果たした中村俊輔の印象が強いことだろう。だが、サックスブルーを愛するサポーターの中には「ムサエフ獲得が何よりも当たり」と評するものも多いはずだ。

「自国選手の評価を高めたい」と意気込んで来日したウズベキスタン代表MFは、開幕からスタメンの座を掴み、ピッチを縦横無尽に躍動。強烈なタックルでボールを奪い、推進力を活かして即座に駆け上がる姿で観衆を沸かせている。

ここまではどちらかと言えば、守備面での活躍に目が行きがちだが、「攻撃が好き」と公言しているように、本来はシュートチャンスにより絡んでいくタイプ。主にボランチでコンビを組む川辺駿が攻め上がりやすいポジショニングを率先して取るなど、チームを助けるプレーを優先しているが、これからまた違った一面を見せてくれる期待もできる。

第7節の対サガン鳥栖戦では、後半ロスタイムに猛烈な勢いでゴール前に侵入してあげた逆転弾が大きな話題となったが、今後そのような機会が増加していく可能性はあるだろう。

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