toto助成はこんなスポーツにも
最後に、この団体にもtoto助成が行われているという例から、なじみの薄いスポーツも紹介させていただきます。
◎ロシアから来た「バンディ」は「アイスホッケー+サッカー」
まずは「バンディ」から。一般社団法人日本バンディ連盟(こちら)には「BANDY体験・講習会」として2016年度に291万8千円のtoto助成が予定されています。
2016年7月10日、尼崎でのバンディ講習会の後の集合写真。選手のユニの胸には「toto」ロゴが。出典:日本バンディ連盟Facebookページ(こちら)
氷上競技ですが、ルールはかなりサッカーに似ています。何より、フィールド(って言ってます)の広さがサッカーと同じ、選手も1チーム11人、打ち合うのもパックではなく丸いボールです。ただ、そのボールは小さく、スティックで打ち合うのはフィールドホッケーに近い部分。もちろん、氷の上をスケートで進む、選手交代は自由など、アイスホッケーと同じ要素もあります。
アイスホッケー同様、このようなスポーツの原型は世界各地にあったようですが、バンディの直接の起源は19世紀初めのロシアなので「ロシアホッケー」という別名もあります。旧ソ連のカザフスタンで行われた2011年のアジア冬季大会では正式種目になった事もあり、もし2022年五輪がアルマトイ開催になっていたら、野球のように追加されたかも?
◎「テニス版フットサル」=「パドルテニス」
テニスをより手軽に、体力的にも無理なく楽しめるのがパドルテニスです。
テニスの約3分の1、バドミントン程度の広さのコートでフェルトボールを打ち合うこの競技は安全で、子どもの成長や高齢者の健康維持にも役立つ競技です。競技を説明した日本パドルテニス協会(こちら)の資料では、「サッカーに対するフットサルのようなテニスの縮小版スポーツ」と自己紹介しています。
この記事では同協会の永盛雅人理事長に直接話を伺いました。まだ法人化をしていないので協会の財務諸表は非公開としながら、toto助成のおかげで指導者講習会の経費、特に遠隔地での宿泊費などを地方協会の負担から外す事ができたという感謝を話されていました。その金額は2016年度に72万9千円、有名な競技の協会とは全く違う額ですが、それでもとても貴重な財源だそうです。
フットサルもJFAが管轄するのとは違い、パドルテニスはレクリエーションとしての発展を目指したため、協会もテニスとは別組織。全日本選手権もまだないそうですが、ワールドゲームズでの採用などを視野に入れているようなので、これから目にする機会は増えていくでしょう。
トルシエジャパンのW杯合宿地、葛城北の丸を運営するヤマハリゾートの「つま恋」では用具(右)を借りてパドルテニスを楽しめる。詳しい利用案内は同公式サイトへ(こちら)。